“1回限りの性的関係”を肯定した?韓国の長官候補者、かつてのSNS投稿に見える歪んだ性認識

2025年07月11日 政治 #時事ジャーナル
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クォン・オウル(68)国家報勲部長官候補者が、過去に自身のSNSに投稿した内容で性認識に関する論争に巻き込まれた。

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2012年に流行していた「ソロ大戦」を言及しながら「1回用も大丈夫だ」とコメントし、同じ投稿でセクハラ的表現とされる「カマントゥイ」という隠語も使用していたためだ。

7月11日、本サイト提携メディア『時事ジャーナル』の取材を総合すると、彼は2012年12月29日に自身のフェイスブック「ソロ大戦、ナミョンシ、カマントゥイ。今日見た記事の内容だ」と書き込んでいた。

これは当時、オンライン上で流行していた新造語を列挙した内容だ。

まず、「ソロ大戦」は、2012年クリスマスイブを前にソウル汝矣島(ヨイド)公園などで男女数千人が集まり開催された大規模オフラインミーティングイベントのこと。次に「ナミョンシ」は、ソロ大戦の主催側フェイスブックのタイトルだった「ニムヨンシ」(「あなたが恋愛を始めました」の略)を誤って表記したものとみられる。

問題の表現は「カマントゥイ」だ。これは「胸を触って逃げる」という意味の隠語で、主に性犯罪を茶化す際に使われる。

問題視されるクォン・オウル候補者の投稿
(画像=Facebook)問題視されるクォン・オウル候補者の投稿

当時、ソロ大戦に大規模な人波が押し寄せると予想され、ネット上では性的暴行を計画する内容の書き込みが多数広がり、当日には警察1000人余りが投入された。

もちろん、この投稿の内容は、恋愛に関するクォン・オウル候補者の感想を中心に構成されており、彼がどのような意図でこの隠語を使ったのかは不明だ。彼は「寂しさに胸を焦がしていた時期に、こういうイベントがあったなら。企画した人のアイデアに拍手を送りたい」と書いた。

また、「就職やスペック積みに追われる息子や娘を見ていると、恋愛をする時間も心の余裕もない子どもたちにとても哀れみを感じる。『職があってこそ結婚できる』という当たり前の言葉に同意しつつも、この言葉を伝えたい」と述べた。

しかし、同じ投稿でクォン・オウル候補者が1回限りの性的関係を肯定するようなコメントを残しており、性に対する歪んだ認識を示したのではないかという指摘が出ている。

彼は、「最近は1回きりのカップリングが多すぎるようだ」というコメントに対し、「1回用も大丈夫だ…」と返答した。「カップリング」という単語が日常的な恋愛で使われる表現ではないため、軽い性的関係を容認する態度として受け止められる。

クォン・オウル候補者の過去のSNSには、こうした性認識が表れた部分が他にもある。

クォン・オウル
(画像=クォン・オウルX)

2015年2月17日、自身のフェイスブックにパク・ヒテ元国会議長がセクハラ事件で有罪判決を受けたことについて、「納得しがたい」という趣旨の投稿をしていた。パク・ヒテ元議長は2014年9月、江原道のゴルフ場でキャディをセクハラした容疑で起訴され、懲役6カ月、執行猶予1年、性暴力治療プログラム40時間受講命令を受けた。

当時、クォン・オウル候補者はこれについて「昨年、議長関連のセクハラ事件が報じられたとき、多少疑問に思い、誤解を受けることはあっても大きく誇張されているなと思った」とし、「昨日、裁判所から罰金刑でもなく執行猶予付き判決が出た。現場にいなかったので具体的な状況は判断できないが、納得しがたい」と記した。

このほかにも、議論の余地がある表現は、クォン・オウル候補者の他のSNSでも見られる。

2018年11月5日にはインスタグラムに自身の軍服務時代の写真を投稿し、「中隊本部での1カ月は毎日が地獄だった。我々も当然のように受け入れていたが、山岳哨所に行けば解放される日だった」とし、「春には揺れる麦畑を見下ろしながら若い女性を冷やかし、4月にはヒョンサン川に上ってくるボラを捕まえて焼酎を一杯やった」と書いていた。

(記事提供=時事ジャーナル)

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