「前回は電話でやり取りしたが、こうして直接お会いできてうれしい」(李在明大統領)
「日本のテレビに毎日のように出ている。初めてお会いする気がしない」(石破茂首相)
主要7カ国(G7)首脳会議に出席するためカナダを訪問中の李在明(イ・ジェミョン)大統領は、現地時間6月17日午後、カナダ・キャナナスキスにて日本の石破茂首相と首脳会談を行った。
李在明大統領の就任からわずか14日後のことであり、日韓首脳会談が実現したのは、2024年11月の尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領と石破首相の会談以来、7カ月ぶりとなる。
この日の会談は、和やかな雰囲気の中で進められた。先に発言した李在明大統領は、「我が国では日本と韓国の関係を『近くて遠い国』と言う」と述べ、「まるで前庭を共有する隣人のように、切っても切り離せない関係だ」と語った。
さらに李在明大統領は「小さな違いや意見の相違はあるが、そうした違いを乗り越え、韓国と日本がさまざまな面で互いに協力し、互いに助け合う関係へと発展していくことを期待している」と強調した。
続けて、「特に国際的な通商環境や国際関係の困難が増しているなかで、近い関係にあり、補完的な関係にある両国が多くの分野で協力すれば、互いにとって大きな助けになるだろう」と述べたうえで、「総理とこうして直接お会いできたことをきっかけに、韓国と日本が未来志向的に、より良い関係へと進んでいくことを期待している」と語った。
石破首相は「今年は国交正常化60周年という非常に記念すべき年」と述べ、「先日、ソウルで60周年のレセプションが開催され、多くの方が参加されたと聞いている。李大統領は今回の国際会議に出席するため出席されなかったと伺ったが、非常に心温まるメッセージをお寄せいただいたと、私は報告を受けた」と話した。
石破首相は続けて、「昨日、そして本日のG7首脳会議でも議論されたが、国際情勢は非常に厳しさを増していると認識している。ウクライナしかり、中東しかり、アジアでも同様に、こうした地域で起きていることには共通の要素があると私は認識している」と述べた。
さらに、「李大統領と私、そして政府間、企業間だけでなく、国民同士の交流も、60周年を契機に大いに活性化され、両国間の協力と連携がこの地域、そして世界にとってより大きな助けとなる関係となることを、心から期待している」と述べた。
今回の会談には、韓国側からはウィ・ソンラク国家安保室長、カン・ユジョン大統領室報道官が同席した。日本側からは橘慶一郎内閣官房副長官、岡野正敬国家安全保障局長、鯰博行外務審議官、金井正彰アジア大洋州局長、槌道明宏首相秘書官らが出席した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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