何かと起源について主張している中国が、今度はスキーの起源が自国にあると主張し、それを受けた韓国が敏感な反応を示している。
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最近、アメリカの『ウォール・ストリート・ジャーナル』は中国がオリンピックを利用し、スキーが1万年前に中国で始まったと主張していると報じた。
中国がスキーの起源を主張する根拠は、海抜2987mの新疆ウイグル自治区・アルタイ地域に刻まれた“岩絵”だ。その岩絵にはスキーに見える板の上に立っている10人余りの人々と、ヤクやムースと推定される動物22頭が描かれている。
しかしこの岩絵が描かれた年代は、1万年前ではなく、4000～5000年前と見られている。研究チームは当時、報告書で「スキーの起源をめぐる論争を解決することはできない」とし、「約5000年前にスカンジナビア北部とロシア、新疆北部とモンゴルなどを含めた地域でスキーが急速に拡散したと見ている。またスキーが複数の地域で同時多発的に現れた可能性もある」とも言及した。
岩絵が描かれた年代から認識が違っているわけだが、とにかく中国はこの岩絵を根拠にスキーの起源を主張しているわけだ。
『ウォール・ストリート・ジャーナル』は「中国メディアはまるで全世界が中国の主張を認めたように誤報している」と指摘した。
中国の主張に韓国メディアも敏感に反応している。
韓国JTBCは「スキーも中国が元祖？根拠とした絵に“戸惑い”」と見出しを打ち、「事実、まだスキーの起源は正確に明らかになっていない。そのすきに中国が“私たちが元祖”と主張しているのだ」と非難した。
韓国が中国の“起源説”にセンシティブな反応を示すのは、最近、中国が様々な“韓国文化”の起源を自分たちにあると主張しているからだ。
例えば、韓国を代表する料理といえる「キムチ」については、中国の野菜漬け料理「泡菜（パオツァイ）」にルーツがあると主張。中国政府は現地で販売するキムチ関連製品に「泡菜」と表記するよう強制している。
また「韓服」についても「韓服は明国の漢服」「韓服は中国の少数民族の衣装」といった主張が出ている。
そんな最近の中国の主張に韓国は高い警戒心を持っており、それだけに今回、スキーの起源を主張する中国に「中国、今度は“スキー”が欲しいのか」（韓国メディア『忠南日報』）といった皮肉を込めているわけだ。
いずれにしても起源をめぐる議論は、検証が難しいだけに、様々な国で起きているのが現状だろう。一方的な主張ばかりでなく、多角的な検証が行われることを願うばかりだ。
（文＝サーチコリアニュース編集部）
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