12月17日、都内のホテルで「第55回内閣総理大臣杯 日本プロスポーツ大賞」が開催された。2025年を彩った各競技のスターが一堂に集結。複数の功労賞や特別賞が多くの選手やチームに贈られたが、最大の注目は「大賞」の受賞者だった。
一瞬の緊張感に包まれた会場で、ついに受賞者の名前が呼ばれる。プロ野球選手だった。ワールドシリーズ制覇とMVPを達成した、ロサンゼルス・ドジャースの投手・山本由伸だ。彼にはNHK賞もあわせて贈られた。
会場からは大きな拍手が沸き起こり、山本には巨大なトロフィーが授与された。そんななか、人々の視線が集まったのは山本の“別の場所”だった。彼の左手首だ。
青みがかった輝きが印象的で、ひと目で“ただ者”ではないことがわかった。圧倒的な存在感を放つ高級腕時計が、山本の左手首できらりと光っていた。これに韓国メディア『OSEN』も「“また買ったのか”今度はなんと13億ウォンもの…山本の“ラスボス”腕時計登場」と題して注目している。
山本が着用したのはスイスの高級時計ブランド「リシャール・ミル」の腕時計と見られ、公式ホームページでは販売価格92万8000ドル(日本円=約1億4453万円)で取引されている。ソウル市内の中型マンション1戸に匹敵する金額だ。
ここで少し、時計の話をしておきたい。「リシャール・ミル」はスイスを代表する“超”高級時計ブランドの1つだ。最大の特徴はその圧倒的な技術力にあり、極限までの軽量化と高い耐久性を追求し、「手首の上のF1(フォーミュラワン)」とも称される。
名声を一気に高めたのは、テニス界のスター、ラファエル・ナダルに製品を提供したことだった。当時のモデルは重量が19グラムにも満たず、しかも5000Gもの重力加速度に耐えられるよう設計されていたという。実際、ナダルが着用したまま試合に臨んでいたという逸話も残っている。
モデルは1種類ではなく、価格帯も幅広い。エントリーモデルでも日本円で2000~3000万円程度とされ、これだけでも一般的なハイエンドブランドをはるかに凌ぐ水準だ。
世界的なスポーツスターたちの愛用品としても知られ、サッカー、陸上、ゴルフ、F1のトップ選手たちの関連ワードとして頻繁に名前が挙がる。日本でも、数人の芸能人がオーナーとして知られている。
山本もその1人だ。日本にいた頃からリシャール・ミルに強く惹かれていたとみられ、オリックス・バファローズ時代に初めて“対面”した可能性が高い。授賞式やインタビューなどで着用している姿が、たびたび確認されてきた。
メジャーリーグ移籍後は、露出がさらに増えた。ドジャースの球場入りの私服姿から、今年のオールスターゲームのレッドカーペットまで、山本は欠かさず腕時計を着けていた。
もちろん、山本本人が腕時計の具体的なモデル名を公表したことはない。特定作業は、ファンや“ネット捜査隊”の役割だ。写真や動画に映る時計を手がかりに、モデル名や価格帯が徹底的に洗い出されていく。
今回登場した時計は、それらとはまた別物だ。これまでのモデルよりも、はるかに高価な一本。まさに「ハイエンドの頂点」と呼びたくなる存在である。
そのため、ファンの間ではこんな推測も飛び交う。「ワールドシリーズ制覇、そして決定的な活躍でMVPに輝いた自分自身へのご褒美なのではないか」と。
想像は自由だ。ただし、忘れてはならない事実もある。この種の時計は、例えいくらお金があったとしても、欲しいと思ったときに誰でも簡単に買えるものではないという点だ。
もう1つ興味深い話がある。井上尚弥という日本ボクシング界の英雄の存在だ。4階級制覇を成し遂げた無敗のチャンピオンである。彼と山本の間で、リシャール・ミルを巡る静かな“バトル”が繰り広げられている、という見方があるのだ。
山本が約4000万円のモデルを着けて現れると、井上がさらに高価な約1億円のモデルをさりげなく誇示する。そして今回、山本がそれを上回る約1億4000万円超えの一本を授賞式の場に持ち込んだ――そんな仮説だ。
当然、真相はわからない。ただ、その想像力をかき立てるだけの存在感が、山本の左手首には確かにあった。
(記事提供=OSEN)
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