韓国ではまだ正式リリースされていない『ポケモンGO』だが、海外版をダウンロードしたユーザーは100万人を超えると言われている。彼らは国内のプレー可能地域を探して全国を回るといった、かなりの熱狂ぶりを見せている。
ユーザーのほとんどは20~30代。子供の頃にテレビで見た『ポケットモンスター』シリーズを覚えており、“ポケモンにまつわる思い出”もそれなりに持ち合わせた世代だ。
「ポケモン」といえば日本ではゲームを思い浮かべる人が多いかもしれないが、韓国では1999年から放送が始まった『ポケットモンスター』アニメシリーズの影響が大きかった。一時は今のような社会的ブームになっていたぐらい。
「ポケモン(韓国での発音は“ポケッモン”)」「ピカチュウ」という言葉が小・中学生の間で飛び交うようになり、ポケモン関連グッズが爆発的に売れた。
ポケモンの人気が絶頂に達していた2008~2009年には、ポケモンの名前とイラスト入りの菓子パンも発売される。ポケモンのシール入りだったため、シール欲しさにパンを購入する子供も多かった。
「対戦!ピカチュウ ビーチバレーボール編」という同人PCゲームも流行った。
韓国では「ピカチュウバレー」でお馴染みの同ゲームは、「学校でのパソコン授業中に先生の目を盗んでプレーしてた」と、懐かしむ人が多い。
『ポケットモンスター』には、たくさんのポケモンが出現する。そのポケモンたちの名前や特徴が書かれた、「ポケットモンスター百科事典」というものもあった。
ポケモンにハマっていた子供たちが、お小遣いを貯めて一冊ずつ購入していたらしい。とあるブロガーは「あの頃はこの百科事典シリーズを集めるのが、森羅万象の何よりも大事だった」と、思い出を語っていた。
他にも、ポケモンキャラクタのカードや、ぬいぐるみ、フィギュアなど、あらゆるグッズが作られるほど、『ポケットモンスター』は大人気だった。韓国で今『ポケモンGO』を盛り上げているのは、そういう思い出を持つ大人たちなのだ。
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