韓国で大活躍中の元日本代表MF天野純に直撃!ACLの川崎フロンターレ戦が「感慨深い」理由

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韓国で活躍する日本人Kリーガーたちが増えている。昨年は邦本宜裕がKリーグ1の年間ベストイレブン候補になり、「マサ」こと石田雅俊はKリーグ2ながら年間ベストイレブンに輝いた。

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今年は横浜F・マリノスの元日本代表MF天野純が、Kリーグの強豪・蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)にレンタル移籍。

Kリーグ・デビュー2試合目でゴールを決めるとともに、その節(ラウンド)のベストイレブンとMVPに輝くなど、韓国でいきなりセンセーションを巻き起こしている。

去る4月9日に蔚山現代のホームで行われたKリーグ第9節の大邱(テグ)FC戦。筆者も現地に足を運んで取材したが、天野の活躍ぶりは圧巻だった。

試合は前半にPKで大邱FCの先制を許すも、後半9分に天野純が直接フリーキックを決めて同点に。蔚山現代はその後も2ゴールを決め、3-1の逆転勝利に成功した。

天野純

この日のゴールで8試合4得点とした天野。試合後には記者たちの要望もあって会見に姿を見せた。その一問一答は次の通りだ。

―まずは今日の試合の感想を。(司会者)

「先制ゴールを許しても、自分たちのサッカーができれば逆転できると信じていました。結果的に逆転したので、次の試合も自信を持って臨めそうです」

―Jリーグ時代からFKで有名でしたが、2試合連続FKゴール。Kリーグ適応の手応えはありますか?また、ACLで川崎フロンターレと対戦しますが、どんなお気持ちですか?(筆者)

「FKに関しては前回と今回、自分が好きな位置だったことということもあります。芝とボールの感触に慣れてきたというか、その感触に関してはJリーグ時代よりも良いという感覚があったので、それがゴールという形になっているのではないかと思います。

川崎とやることに関しては感慨深いと言いますか、まさか自分が韓国チームの一員として川崎と対戦するとは思ってもいなかったですし、なかなかできない経験だと思います。川崎は素晴らしい選手がたくさん揃っているので油断できない相手なので、しっかりと準備して臨みたいです。日本でも注目されると思うので、良い活躍ができるようにしたいですね」

―Jリーグ時代の昨季は後半投入が多かったが、Kリーグでは先発で起用されている。試合のリズムを掴めているか?(『スポーツソウル』)

「おっしゃる通り、昨季は途中出場が多かったですし、スタメンとなると試合前の準備も変わってきますが、サッカー選手としてしっかり準備して挑んでいます。また、蔚山現代はレギュラー争いも激しいので、今の状況でも気を許すことなく、いつもベストを尽くして監督やチームメイトはもちろん、サポーターからも信頼されるよう頑張っていきたいです」

―韓国に来る前に感じていたKリーグの印象と実際に来てどうか。浦項(ポハン)スティーラース戦でシン・グァンフンにかなり激しく倒されたが?(『慶南日報』)

「Kリーグは激しくタフで、プレッシャーもタイトで厳しいと印象を持っていましたし、その通り、タイトでフィジカル的にもキツイですが、だからといってそこで簡単に倒れているようではダメと思うので、強い気持ちを持って適応しようと努力しています。

浦項戦に限らず、僕も試合中に興奮することもありますし、今回は相手(シン・グァンフン)が試合後に“申し訳ない”という謝罪のメッセージを伝えてきたので、それを受け止めたいと思います」

―蔚山現代にはJリーグでプレーした選手も多く、ホン・ミョンボ監督も海外生活に適応できるようサポートしていると言っていたが、何かエピソードはあるか?(『ベストイレブン』)

「ここは海外ですが、日本を経験した人たちが多く、言葉が通じるので海外なのに海外のような気がしません。最近もキム・ヨングォン選手(元ガンバ大阪)、キム・テファンさんらに食事に誘われ、“これからもしっかりサポートしていくから”と。とてもありがたく感じています」

丁寧にひとつひとつしっかり答えるメディア対応で、韓国記者たちからも好感を得ていた天野。

本日(4月15日)からスタートするACLグループステージでは、初戦から川崎フロンターレと激突するだけに、蔚山現代の一員として日韓対決に挑む天野の活躍に注目したい。

文=慎 武宏

*この原稿はヤフーニュース個人に掲載した記事を加筆・修正したものです。

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