韓国Kリーグ1(1部)の全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースを率いるキム・サンシク監督が、日本人MF邦本宜裕(24)がとある日本メディアと行ったインタビュー記事が“事実無根”であると主張した。
全北現代は5月18日、アウェーの浦項(ポハン)スティールヤードで行われたKリーグ1第13節で浦項スティーラースと対戦。試合は前半15分に邦本が決めたゴールが決勝点となり、全北現代が1-0で勝利を収めた。
決勝ゴールの活躍でチームを勝利に導いた邦本だが、実はこの日、リーグ戦では4月9日の第9節城南(ソンナム)FC戦以来、4試合ぶりの出場だった。
公式戦で見れば、去る4月28日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ第5節シドニーFC戦で先発出場したのを最後に、約3週間、直近4試合を欠場していたのだ。
特に、ACL終了後に行われた5月のリーグ戦直近3試合では、先発はおろか、ベンチすらも外れてしまっていた。こうした状況から、一部では邦本とキム監督の“確執”も噂されていた。
その邦本と関連して、キム監督は試合前のメディア対応で驚きの主張をした。
というのも、邦本はACL期間にとある日本メディアのインタビューに応じたのだが、その内容が“事実無根”であるとキム監督は言うのだ。
「流言飛語があった」と切り出したキム監督は、「すべての選手が毎試合に出場し、90分間プレーしたいと思っている。これは邦本だけではなく、すべての選手の望みだ。そのような面で邦本が不満を持っていたのは事実だ。邦本が不満を抱き、精神的に成熟できていなかったため、やむを得ずメンバーから外した」と、邦本が出場機会に不満を抱いていたことを認めた。
そのうえで、邦本が日本メディアと行ったインタビュー内容については「絶対に違う。私が邦本にインタビューに対する内容を聞いたこともない。選手本人も“誤解がある”と別のルートを通じて私に釈明した」とコメント。
「インタビューが出た当時は、ACLグループステージで横浜F・マリノスと我々が争っていた状況だ。そのような前後の事情を考えれば、信頼することはできない」とし、「選手本人が“やっていない”と明確に伝えた部分だ。日本のメディアが我々を揺さぶろうと行った行為だろう。ただ、私はあまり気にしていない」と日本メディアを指摘した。
そして、「いくら主張しても独島(竹島の韓国呼称)が我々の領土であるように、気にすることはない。インタビューのせいで邦本を起用しなかったという噂が流れているが、絶対に違う。監督としてさまざまな部分を考慮し、メンバーから除外した。絶対に誤解しないでほしい」と、邦本の直近の欠場とは無関係であることを強調した。
なお、試合後の記者会見には全北現代から邦本が出席したが、ベンチ外の状況が続いたことについては「コンディションの良い選手が出場するのは当然だ。十分に理解している。久しぶりにチャンスをつかむことができて良かった。これもサッカーの一部だ」と言うにとどめていた。
また、キム監督は「久しぶりに出場して良いパフォーマンスを見せてくれた。心の苦労も多かったことだろう。ゴールを決めてくれたことに感謝している。彼はまだ若く、もう一段階成長できる選手だ。今回の試合のような活躍を見せてくれれば、今後も着実に出場できるだろう」と、邦本のパフォーマンスを高く評価していた。
(記事提供=OSEN)
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