あまりに偏った教師たちの歴史観が学生に悪影響を与えて…韓国の歴史教育が危ない!?

2016年02月18日 社会
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日韓両国の主張が食い違うテーマといえば、誰もが歴史問題を思い浮かべるのではないだろうか。特に韓国は歴史問題に対して、非常に敏感なところがある。

ところが、そんな韓国の歴史教育が近年、非常に危ないという声が上がった。一部の教師たちが、自分の偏った歴史・政治観を生徒に植え付けようとしているというのだ。

彼らは生徒たちの前で当然のように歴代大統領の悪口を言い、時には「北朝鮮のほうが正しい。我々は間違いだらけ」といった“洗脳教育”まで行っているという。

『朝鮮日報』が2015年9月7日に報じたところによると、釜山のとある高校では、数学教師が3年生の授業中に歴史ドキュメンタリー動画『百年戦争』を見せたという。

同作は市民団体によって作られたもので、韓国の近・現代史100年を振り返っているものの、歴代大統領へのネガティブな評価が多く、事実関係を歪曲・偏向した内容で、かなり問題になったもの。朴正煕元大統領などは、「共産主義者」「親日派」「卑怯者」「近代化を遅らせた張本人」など完全に悪者扱いで、2013年には韓国放送通信審議委員会から公正・客観性違反と名誉毀損を理由に厳しい懲戒も受けている動画だ。

“洗脳教育”と訴える生徒も

しかも歴史教師ならともかく、数学教師の意向でそんな問題のドキュメンタリーを見せられたというから驚く。

ドキュメンタリーを見せられた生徒は、「内容にショックを受けたのはもちろんだけど、クラスのみんながそれにうなずく光景は、もっとショックだった」と話す。この生徒はその後、学校の政治偏向授業を監視する市民団体が運営する「扇動・偏向授業申告センター」に、その数学教師を告発したという。

ちなみに、『朝鮮日報』が同センターに取材した過去の告発事例によると、「地理教師が朴槿恵大統領を“気の狂った女”と罵倒。2010年の哨戒艦・天安沈没事件は情報操作されたものだと教えられた」「国語教師いわく“独立70周年記念式典では朴正煕大統領のおかげで韓国が発展したというが、それは今の政府にとって都合のいい話”らしい。(韓国軍兵士2人が重傷を負った)地雷も『北朝鮮ではなく、韓国側が埋めた可能性がある』と話していた」など、教師としてあるまじき偏った発言が全国各地で頻繁に発せられているようだ。

また、大統領だけではなく、現役政治家に対しての暴言も容赦ない。ソウルのとある女子高では、親日派の文学について授業を行っていた国語教師からこんな発言が飛び出したという。

「知らないの? タカギマサオ(朴正煕元大統領の日本名)。本当に知らない? 今の与党セヌリ党代表(金武星国会議員)の親父も親日派なんだよ。そのくせ、自分がまるで独立闘士みたいに行動してるんだから、見てると笑っちゃう」

国語教師のこの発言にあっけにとられ、すぐさまケータイの録音ボタンを押したという生徒は、「授業で先生自身の政治思想を我々に植え付けようとする気がして、とても不愉快だった」と話しているが、こうした教師たちの問題発言は、何も教室のなかだけではないという。

とある中学校教師は、2014年のセウォル号沈没事故を扱うドキュメンタリー映画のレビューの中で、朴槿惠大統領のことを「バカな女」と表現し、生徒たちの間で話題になったというのだ。

こうした教育現場での騒動に関して、ネット民も怒りや呆れを爆発させている。「教師たちが南北の葛藤を助長している」「こいつらを今すぐ教壇から引きずり下ろせ!」といった書き込みが並び、「彼らは何かの似非宗教の信者なのか?」と疑う人もいるほどだ。

一部とはいえ、ねじ曲げられた歴史教育も行われている韓国の教育現場。歴史問題に何かと敏感な韓国だけに、国民からは心配の声が上がっている。

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