韓国で交際相手の女性を殺害し、約1年「キムチ冷蔵庫」に遺棄した40代の男が無期懲役を求刑された。男側は「反省している」というのを理由に寛大な処分を訴えている。
12月11日、法曹界によると、検察は全州(チョンジュ)地裁群山(クンサン)支院・刑事1部(ペク・サンビン部長判事)の審理で行われた男A氏(41)の殺人および死体遺棄などの容疑に対する結審公判で、無期懲役を求刑した。
検察官はこの日の求刑について「被告人は長い期間信頼を築いてきた被害者を裏切った後、残酷に殺害し、その後遺棄して犯行を隠蔽した」とし、「被害者が極度の苦痛の中で人生を終えたものとみられるにもかかわらず、被告人が真に反省しているのか疑問だ」と説明した。
一方、A氏側は寛大な処分を訴えた。A氏の弁護人は「被告人は取り返しのつかない過ちについて胸の奥深くから反省している」とし、「突発的に犯行した点を斟酌して宣告してほしい」と強調した。
A氏本人も最終陳述で、「愚かな行動で被害者とご遺族の皆さまに消すことのできない傷と痛みを差し上げてしまい、本当に申し訳ない」とし、「生涯忘れず反省し、贖罪しながら生きていく」と訴えた。
そのA氏は昨年10月20日、群山市草村洞(チョチョンドン)のとあるマンションで、約4年間交際した恋人B氏の首を絞めて殺害し、バッグに入れた後、キムチ冷蔵庫に約1年間遺棄した容疑を受けている。亡くなったB氏名義で約8800万ウォン(約92万円)を借り入れ、生活費に使った容疑もある。
完全犯罪のためのA氏の手口は綿密だった。犯行後もB氏の携帯電話でB氏になりすまし、彼女の家族と連絡をやりとりしたのである。しかし、B氏の妹が「姉が電話ではなくメッセンジャーでしか連絡してこない」点に不審を抱き、今年9月に警察に失踪疑いの申告をし、完全犯罪の夢は崩れた。
A氏は失踪申告を受けた警察官がB氏の携帯電話に連絡してくると、当時同居していた別の女性に「電話を代わりに受けてほしい」と頼んだが、警察の繰り返しの追及にその女性が「私はB氏ではない」という趣旨で自白。こうして、A氏の犯行は約11カ月ぶりに露見することになった。
なお、A氏の宣告公判は来年1月29日に行われる予定だ。
(記事提供=時事ジャーナル)
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