『金曜ロードショー』(日本テレビ系)で先週からスタジオジブリ作品が放映されている。
本日1月14日は『紅の豚』が放映されるが、『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』『魔女の宅急便』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』など、スタジオジブリの作品は韓国でも長く愛され続けている。
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では、韓国人がもっとも愛する作品はなんだろうか。その順位付けに関しては人それぞれ意見が分かれるところだが、韓国最大のポータルサイト「NAVER」の映画セクションで、各作品にネチズンがつけている評点を数年前に調べたことがある。
まず、10点満点中8.81点で10位にランクしたのは、『ホーホケキョ となりの山田くん』。
「この作品より温かいアニメが他にあるだろうか」「落書きのような絵柄が親しみやすさを与える」といったコメントが寄せられていた。
9位は、8.84点の『思い出のマーニー』だった。
ネチズンは「アナ雪よりこの作品が100倍良い」「ジブリならではの美しい映像と音楽、不思議なストーリーまで。癒しの時間でした」と、高く評価していた。
8位は、8.97点の『魔女の宅急便』。
「結末が少し残念だが、面白いし、純粋な感じがとても良かった」「80年代の作品とは信じがたいクオリティー」と好評だが、なかでも最も“いいね!”が多いコメントにクスッと笑いが出た。そのコメントとは、「借りたモップはとうとう返さなかった…」。
7位は、9.1点を記録した『ハウルの動く城』である。
「私の初恋はハウルでした」「何回見ても飽きない」「これを見るまではアニメを馬鹿にしていたが、これは確かに“映画作品”だった」といたコメントがたくさん寄せられている。韓国では観客動員数300万を超える大ヒットとなった、記念すべき作品だ。
6位にランクしたのは、9.12点の『耳をすませば』。
「男子高校生も微笑みを浮かべながら見た名作」「“純粋”とは何かを感じられる」といったコメントが見られた。
5位は、9.23点で『となりのトトロ』に。
“ジブリを代表する作品の一つ”として名を知られる同作品は、韓国でも意外にファンが多い。「1988年作にしては素晴らしすぎる作画。最近作られたと言っても全く違和感なし」と、作品のクオリティーに感動する人も少なくなかった。
4位となったのは、9.26点を得た『風の谷のナウシカ』。
「ジブリの名作。面白さとメッセージ性をうまく取り揃えている」「恐れ多くて評価することすらできない」と、かなりの評価だ。
3位は、9.3点の『天空の城ラピュタ』だった。
ネチズンからは、「日本という国を見直すきっかけになった作品」「これを見てからしばらくの間、雲ばかり見上げることになる」というコメントが寄せられている。韓国ではあの「バルス」でツイッターが盛り上がらないことだけが残念なところだ。
2位となったのは、9.33点の『もののけ姫』。
コメント欄を見てみると「死ぬ前にこんな作品を見ただけで幸せです」「今まで見た中でもっとも意味深い作品」「私なんかが点数をつけていい作品ではない」といったコメントが並ぶ。
1位に輝いた作品は、9.37点で『千と千尋の神隠し』となった。
「何度見ても泣いてしまう」「日本最高のアニメ映画」「宮崎駿監督生涯の力作」「今まで製作されたどのアニメも、『千と千尋』を超える作品はなかった」と大好評を得ている同作は、2002年韓国で公開され、日本アニメ映画では初めて観客数200万人を突破した。2015年には再公開され、観客動員数8万5000人を記録。ジブリの中でも特に根強いファンが多い作品である。
ちなみに、ワースト作品も紹介しよう。
ジブリ作品の評点が全体的に8~9点をキープする中、6.66点にガクッと落ちた作品は『火垂るの墓』だった。そして『コクリコ坂から』が6.08点、『ゲド戦記』が5.16点を記録している。
もっとも評価が悪かった作品は、4.54点の『風立ちぬ』である。ネットでは「失望した」「韓国でこんな映画が公開されたのは悲劇」と、酷評。「日本の右翼映画だ」との批判とともに、累計観客動員数10万人という低調な成績を残した作品となった。
(文=サーチコリア編集部)
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