コロナの自粛要請で喫煙トラブル増加の韓国…「女性でも殴る」という警告文が注目を集める

2021年09月01日 社会
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日本ではコロナ感染拡大の影響によりテレワークを実行する人が増えており、その影響でマンションやアパートではタバコに関するトラブルが深刻化している。これまでは仕事で家にいる時間が短かったために、それほど気にならなかった隣室の喫煙が、テレワークによって家にいる人が増えたことや、コロナ対策の換気で窓を開ける必要性から、“臭い”に敏感になる人が増えているそうだ。

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愛煙家にとって肩身の狭い時代だが、こうした受動喫煙を巡るトラブルは万国共通のようだ。お隣・韓国でも、ある喫煙トラブルがネットを通じて大きく報じられ、非喫煙者から共感の声が多く上がっている。

8月28日、あるオンラインコミュニティには、「男女平等♯202」というタイトルと共に1枚の写真が掲載された。

写真には、警告文が写っている。警告文は「他人の家の前でタバコを吸わないでください」という文言から始まり、「タバコに口紅がついていることから女性かもしれない」とし、「女性でも殴る」と、かなり強めの警告が記されている。

この写真を見た韓国ネット民は、「真の男女平等」「本当にタバコの臭いが嫌で、この投稿者の気持ちがよくわかる」「すべてのアパート・団地周辺を禁煙エリアにしてほしい」「吸い殻は捨て放題で、唾も吐き捨てられている。人間のクズばっかり」などの反応を見せ、喫煙者に対する否定的な声を上げる人が多い。

ネットに上げられた喫煙者への警告文

実際、韓国内での受動喫煙による入居者トラブルは根深く、国民権益委員会によると、2020年に寄せられた「受動喫煙または階間タバコの臭いに被害を訴える苦情」は2844件になり、2019年(2386件)より19.2%も増加した。

これも、コロナ禍による実害のひとつと言えるだろう。

しかし、集合住宅に住む人にタバコを禁止する法は、日本はもちろん韓国にもまだない。共同住宅管理法上、現状では、他の入居者に被害を与えないように努力することと、マンション管理主体側が入居者に室内喫煙の中止を勧告することができるだけだ。

新型コロナの流行により、以前よりも敏感となった喫煙問題。日本も韓国も、対処が難しい問題だ。

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