悪質サムネイルには要注意!! メディアに一石を投じる問題提起【韓国の場合】

2021年12月18日 社会
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新聞や雑誌を読むときと違い、ネット記事を読むときに注目するのは、「タイトル」と「内容」。そして、記事の詳細をまとめた「サムネイル」だろう。

タイトルや内容については、ライターの実力や努力でどうにかなるが、サムネイルに関しては適した写真や画像がない場合が多々あり、そうした状況だと似たようなイメージの画像や写真を流用することになる。

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それだけに、ある程度サムネイルの画像や写真は被りがちだ。

こうしたサムネイルの流用に関して、韓国では一石が投じられた。

去る12月8日、韓国メディアジャーナリストに韓国女性民友会性暴力相談所から、「性暴力被害者に『恥ずかしい気持ち』を連想させるイメージ使用中断を要求するという文書が伝えられたのだ。

実際、韓国内でのニュース記事において、「性暴力」に関するサムネイルの画像は、ある程度のパターンがある。

それが、「黒い手が被害者に迫る」だったり、「狼や悪魔、黒ずくめの男が被害者に襲いかかる」などだ。こうしたイメージ画像が、歪んだ固定観念を助長するという主張だ。

同相談所は、7月6日から8月13日まで市民から情報提供された性暴力記事193件(メディア39ヶ所)で加害者を悪魔化して被害者に恥を強要するイメージが確認されたと訴えている。

特に、同相談所によると、問題イメージに最も多く登場したのは「手」であり、既存の記事の62.77%に達する121件で被害者に向かう加害者の手が描かていると伝えた。多様な文脈で起こる性暴力事件がただ「触れる」という行為に単純化されたという指摘だ。

一方、同相談所が同様な内容の記事に使うイメージ画像として、「萎縮した姿で被害者を整形化しないこと」を要求した。「被害者を浮き彫りにするのではなく、加害者が逮捕され、法廷では姿を描くことによって司法定義が実現されることを知らなければならない」と求め、問題のある画像の使用を停止すべきと訴えている。

こうした訴えに韓国ネット民の間では、「これは当然のことだよね」、「性犯罪の記事画像には犯人の顔写真を載せるべき」と、賞賛する声が多く上がった。

実際、サムネイルの単純化は、どの国のメディアも抱える問題だ。実際に被害者や加害者の顔写真を使うわけにもいかないだけに、細かな配慮が必要になるだろう。

文=サーチコリア編集部

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