未曾有の就職難に追い込まれている韓国で、まともな就職するためには、一流大学に入学することはもちろん、様々な資格取得などを積極的に行っていかなければならない。
しかし、そのための自身への投資も馬鹿にならない。その過程で多額の費用がかかり、韓国学生の多くは勉学とアルバイトに精力を注ぐ。その一方で新型コロナの影響があり、アルバイトを探すのが困難という現実もある。
こうした逆境も重なり、韓国では低所得層の大学生向けの資金融資規模が過去最大に膨れ上がっている
韓国奨学財団が公開する「学資金融資現況」によると、2017年から2021年までの5年間で2兆8000億ウォン(約2800億円)に達することがわかったのだ。
国家奨学金が拡大し、学資金融資が全体的に減ったなか、生活費融資は登録金融資より減少幅が小さくなった。
特に低所得層の大学生は、登録金融資より生活費融資を多く受けることがわかった。登録金負担が減っても生計困難のため、依然として借金に苦しんでいるのだ。
こうした報道を受けて韓国オンライン上でも様々な議論がされている。
「一定水準以下の大学生に融資は必要ない。そんな大学を出ても意味がないから」「質の高い仕事は減っているのに、まだ大学に行かなければならないという文化が問題」「アルバイトして生活費を稼ぎたくても、アルバイト自体がない。機械化や自動化、セルフ化される前は、いくらでも仕事があったのに…」「就職してからは地獄の返済が待っていると思うと、絶望しかない」
いい企業に就職するために借金し、就職して返す。それでも予定通りにいった学生は良いだろうが、多くの若者は失敗した上で、多額の借金を背負うことになる。この社会構造はどうにかしなければ、若者の貧困は酷くなるばかりだろう。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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