韓国の新型コロナ新規感染者が初めて10万人を突破した。感染拡大が止まらない状況が続いている。
韓国の防疫当局は2月18日、前日の新規感染者が10万9831人と発表した。一日の新規感染者数は去る1月26日に初めて1万人台(1万3007人)となり、それから約3週間で10倍となった。
防疫当局は2月末には新規感染者が13~17万人になると見通しているが、それよりも早まる可能性が高まる状況となった。
ただ、様々な規制を強化することはなさそうだ。むしろ一部では緩和している。
防疫当局は同日、21時までとしている飲食店などの営業時間規制を22時に緩和すると発表。最大6人に制限している個人的な集まり、海外からの渡航者の7日間の隔離、公共の場でのマスク着用義務などは維持されるが、過去最多の新規感染者が発生しても規制強化という方針は見せていない。
その理由は、3回目のワクチン接種が関係しているのかもしれない。
韓国疾病管理庁によれば、2月17日時点で3回目接種を終えた人は3000万人を突破。3回目接種率が58.6%を記録した。
18歳以上の成人で見ると、67.9%と7割に近い人が3回目の接種を終えており、また60歳以上の高齢層の場合、87.4%が3回目を打ち終わっている。70代に至っては90.4%が接種済みだ。
さらに韓国の新型コロナ予防接種対応推進団によれば、2月18日0時基準で、4回目接種を終えた人が214人増え、累計226人になったという。
一方で日本は、2月17日までに3回目の接種を終えた人は1600万9146人(『日本経済新聞』)で、総人口の12.6%に過ぎない。3回目接種の状況が日韓でまったく違うのだ。
韓国では3回目の接種者が過半数を超えているだけに、過去最多の新規感染者を出しても規制緩和の方向が取れるのだと考えられる。
こと3回目のワクチン接種では、大きな差が出ている日本と韓国。その影響が今後どんな現象として表面化するか、注視したい。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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