韓国有数のキムチメーカー漢城(ハンソン)食品が腐った白菜でキムチを作っていたことが発覚して、国内外問わず、大きなバッシングを受けている。なかでも中国からの批判の声は大きく、昨今の中韓関係の冷ややかさが顕著になった。
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そうした流れに似た騒動が起きている。今回、やり玉に挙げられているのは、オリオンが発売している“チョコパイ”だ。
こちらは韓国旅行のお土産としてもお馴染みで、韓国の人々にとっても非常に身近なお菓子のひとつである。
他でもなく中国は、オリオンチョコパイが最も売れている市場だ。このチョコパイは昨年韓国を含む世界で5029億ウォン(約503億円)が売れたが、そのうち中国の売上は全体の43%にあたる2164億ウォン(約216億円)に達する。
しかし中国ではそんなオリオンチョコパイの不買運動が始まった。原因は、3月2日に中国メディア観察者網が「オリオンが中国だけ価格を引き上げ、他の国と異なる原材料を使用している」という疑惑を提起したことが発端だ。
同メディアは韓国で販売するチョコパイの原材料名と、中国で販売するチョコパイ原材料名とを比較して「韓国現地と中国で販売しているチョコパイの成分が異なる」と主張した。
実際に「韓国ではココアプリペレーションが入るが、中国ではココアバター代替品(Cocoa Butter Replacer)が入る」と指摘。さらに「ココアバターは天然脂肪で適度に摂取すると脳血管を保護する作用をするが、ココアバター代替物は植物性油脂を精製して作ったトランス脂肪の一種で、多く摂取すると健康を害する」と付け加えた。
こうした指摘は、中国版のTwitterであるWeiboを通じて一気に拡散し、不買運動にまで発展している。中国ネット民の間では「韓国は我が国だけチョコパイ価格を引き上げている」「韓国のチョコパイ食べてはならない」「また韓国か…」など徹底的なバッシングに入った。
こうした中傷にオリオン側は、「昨年9月以降では、すべての製品価格は引き上げられておらず、国ごとに現地人件費と原材料価格などが異なり、価格引き上げ幅も少しずつ違って反映している」と釈明している。
中国による不買運動に、韓国ネット民も徹底抗戦の態度を見せている。
「中国は永遠に大国になることはない。ただ人口が多く、土地が広いだけの三流国家だ」「他の国で同様の批判があるならまだしも…中国が食べ物の原材料でウダウダいうのはコメディーのようだ」「どうせ、最終的にはオリオンチョコパイも中国料理だったとか言い始めるよ」「食べなくていいから、韓国ドラマや映画も盗み見ないでほしい」「チョコパイの信用を落として、自国産のものを売りつけようとする巧妙な手口」
“腐ったキムチ事件”では反抗する気力もなかった韓国ネット民だが、今回のチョコパイ騒動にはご立腹のようだ。白熱する中韓ネット民対決。軍配が上がるのははたしてどちらか。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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