秘書への性的暴行疑惑を受けている与党「国民の力」のチャン・ジェウォン元議員が、近日中に警察に出頭し、取り調べを受ける予定だ。
チャン元議員側は、10年前に秘書に送ったとされる一部のメッセージが公開されたことに強く反発し、捜査機関で無実を証明する方針を示している。
3月7日、警察などによると、ソウル警察庁は準強姦致傷の容疑で立件されたチャン元議員に対し、出頭を要請し、取り調べの日程を調整している。
警察は、事件当時、告訴人と一緒に酒席に同席していたチャン元議員の側近についても、参考人として事情を聴く予定とされる。
チャン元議員は、釜山(プサン)の大学の副総長だった2015年11月、秘書A氏に対して性的暴行を加えた疑いが持たれている。A氏は、チャン元議員の総選挙出馬を控え、選挙ポスターの撮影後の打ち上げで酒を飲み、その後、チャン元議員から性的暴行を受けたと警察に証言したと伝えられている。
警察は、チャン元議員がA氏に送ったメッセージを確保し、分析を進めている。
JTBCは、チャン元議員が2015年11月18日午前8時40分頃、A氏に「少し通話しよう。そんなふうに去ってしまったら、私の気持ちはどうなるんだ」などとメッセージを送ったと報じた。これについてA氏は、このメッセージを受け取ったのは事件直後に自分がホテルを離れたタイミングだったと証言したとされている。
一方、容疑を否認しているチャン元議員側は、メッセージの内容を含め、告訴人に多額の金銭を渡したという疑惑もすべて事実無根だと反論している。
チャン元議員の弁護を担当するチェ・ウォンヒョク弁護士は、3月6日に声明を発表し、「チャン元議員は前後の文脈を省略したメッセージが性暴力の証拠として提示されたことに対し、強い憤りと困惑を感じている」と述べ、「事件の前後関係を完全に無視したメッセージを証拠のように提示している」と主張した。
また、チェ弁護士は「メッセージのどれ一つとして性暴力の疑惑を証明する証拠にはなり得ない」と指摘し、「性暴力の主張が事実ではないことを明らかにする証拠を捜査機関に提出する計画だ」と述べた。さらに、「今後の警察の捜査過程で、今回のメッセージの内容について十分に説明できる」と強調した。
加えて、「チャン元議員が当時、告訴人に2000万ウォン(約204万円)を渡したという主張はまったくの事実無根だ」とし、見返りの有無に関わらず金銭のやり取り自体がなかったと主張した。
告訴人が事件発生の翌日に「ひまわりセンター」を訪れ、性暴力相談を受けたという点についても「まったく知らない」と述べた。
チャン元議員は性的暴行の疑惑が報じられると、3月5日にフェイスブックに投稿し、「必ず無実を証明して戻ってくる。厳しい時局に、不名誉な問題で党に負担をかけることはできないため、一時的に党を離れる」とし、疑惑が浮上してからわずか1日で離党届を提出した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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