日本・アメリカを歴訪中の李在明(イ・ジェミョン)大統領が、日韓首脳会談で歴史問題の議論が進展しなかったことに懸念が出ていることについて、「批判されても(日韓間の協力で)できることはやらなければならない」と述べた。
李在明大統領は8月24日(現地時間)、日本を離れ、アメリカ・ワシントンD.C.に向かう専用機の中で記者懇談会を開き、「大韓民国国民の中でそのような問題を指摘する人々がいることをよく知っており、そのような指摘を受ける覚悟もしていた」と語った。
李在明大統領は「私も歴史問題や領土問題などは是正すべきだと数え切れないほど申し上げてきた」としながらも、「しかしその問題が解決しないからといって、経済・安保・気候・国民交流といった協力をすべて投げ出す必要はないのではないかとも申し上げた」と述べた。
続けて「我々が満足できる水準で(これらの問題が)完全に解決されれば最も良いが、世の中にそのようなことはない。必ず相手がいるものだ」とし、「『全員を満足させられないなら何もしない』という主張は政治圏に多い風潮だ」と語った。
そして「我々がしてきたことの中で損をしたことがあるだろうか」とし、「一度により多く完全に得られなかったからといって、一部を得る行為さえしなければ前進はないのではないか」と指摘した。
李在明大統領は「アメリカと中国の関係もそうだ。アメリカが中国を牽制し、両国が競争や対立をしていても、一方では協力すべきことは協力している」と述べ、「私も国政を担う前から、このようにいわゆる『ツートラック』で行くべきだとよく言ってきた」と明らかにした。
続けて、「歴史問題でも若干の進展はあると考える」とし、「(日韓の)相互の信頼と期待を高めた」と評価した。さらに「歴史問題は互いに対する理解を深め、配慮を育むべきだ。今は少しずつ始まったにすぎないが、理解の幅が広がり配慮が深まれば、歴史問題でより前向きな措置が可能になるだろう」と展望した。
そして「最初の一杯で満腹を求めれば胃もたれするのではないか」とし、「少し時間をいただければ、歴史問題や領土問題で目に見える成果を出すことができるだろう」と自信を示した。
あわせて李在明大統領は、石破茂首相との会談で対米交渉に関する助言を受けたことを紹介し、両国が協力できる分野が多いことを強調した。
李在明大統領は「石破首相は私の特別な要請を受けて、米日交渉に関する内容を少し具体的に教えてくれた。そのため少人数会談の時間が長くなった」とし、「今後の交渉でも細部にわたり協力してくれると約束した」と明らかにした。
そして「アメリカに先立ち日本を訪れたのも、韓米日協力関係の構築という側面で有益だと判断したからだ」とし、「従来はいつもアメリカを先に訪れていたが、その慣例に縛られる必要はなく、どちらが効率的かを考えて容易に決めた」と付け加えた。
また、「アメリカでは李在明大統領の親中傾向を懸念する声もある」という趣旨の質問を受け、「私が親中だというのは主観的な評価にすぎない。外交に親中・嫌中がどこにあるのか」とし、「国益に役立つなら親しく付き合うのであり、役立たなければ距離を置くのではないか」と反問した。
さらに「我々の外交の根幹は韓米同盟だが、だからといって中国と断絶して生きられるのか」と述べ、「中国と断絶しないからといって私を親中だと言うのであれば、その意味での親中はすべきだ」と主張した。
続けて「このままでは私に対して親北・親露、あるいは親共(=親共産主義)という言葉まで出てくるかもしれない」とし、「そうしたことにこだわるつもりはない。大韓民国は特定の数カ国とのみ外交をして生きられる国ではない」と改めて強調した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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