韓国政府の“女性家族部”の廃止議論、「適切だ」が最多48.6%に…問題が多い部署の印象か

2021年07月16日 政治
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一部の政治家から韓国の女性家族部(部は日本の“省”に相当)の廃止を主張する声が上がっているなか、韓国国民の48.6%が廃止を「適切だ」と答えた。

7月12日、韓国TBSの依頼で韓国社会世論研究所が去る7月9~10日に、満18歳以上の男女1014人を対象に「女性家族部の廃止」に関する意見を聞いた結果、48.6%が廃止を「適切だ」(「とても適切だ」31.4%、「どちらかといえば適切」17.2%)と答えた。

反対に、廃止を「適切ではない」(「とても適切ではない」24.0%、「どちらかといえば適切ではない」15.9%)と回答したのは39.8%で、「よくわからない」が11.6%だった。

「適切だ」という回答は、男性(59.1%)、30代(60.5%)、学生(51.4%)に多かった。一方で、女性(47.7%)、50代(44.2%)、ブルーカラー層(45.8%)は「適切ではない」との回答が多かった。

女性家族部廃止の声

2001年の金大中(キム・デジュン)政権時に初の政府官庁の女性部として誕生し、2005年の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時に改編された女性家族部は、戸主制廃止、家庭内暴力特別法の制定、性売買防止法の制定などの成果を出してきた。

一方で、非難も多い。2019年にはテレビ局などに「性平等番組制作案内書」を配布し、「(放送に痩せた体、白い肌など)同じような容貌の出演者が過度な割合で出演しないようにする」などというガイドラインを提示して批判を浴びたりもした。

現在、女性家族部の廃止に向けて声を上げているのは、野党第一党である「国民の力」のイ・ジュンソク代表だ。イ・ジュンソク代表は7月12日の最高委員会議でも、女性家族部と統一部について「寿命が終わっていたり、そもそもなんの役割もなかったりする部署たち」と主張した。

彼は「女性家族部と統一部は特任部署であり、できてから20年を超えた部署であるため、その特別任務について評価するときが来た」と述べた。

続けてイ代表は、「国内のジェンダー葛藤は日々、深刻化しているが、女性家族部はインドネシアで現地女性のための25億ウォン(約2億5000万円)規模のODA事業を推進するなど、部署の存立のために領域を超えることを作り続けている」などと指摘した。

今回の調査で、韓国国民の半分近くが女性家族部の廃止を支持していたことがわかっただけに、イ・ジュンソク代表の主張に力が加わる可能性がある。

なお今回の調査は標本誤差±3.1%ポイント、信頼水準95%だ。

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