「韓国で最も人気があるゴルファーは誰ですか?」。
時期を問わず、雑誌編集者やゴルフ好きの同業者によくこんな質問をされるのだが、いつも返事に困るというのが正直なところだ。
ただ、「韓国で最も外見が優れている女子プロゴルファーは誰ですか?」と問われると、それなりに答えることができる。
いやいや、私の主観や意見で選び紹介するのではない。韓国の女子プロゴルファーたちが選んだランキングがあるのだ。
それは2015年11月に韓国の一般紙『朝鮮日報』が実施したアンケート調査だ。同紙はKLPGAで活躍するツアープロ59人にさまざまな設問をぶつけたのだが、その中に「外見が最も優れた選手」、すなわち美人ゴルファーだと思う選手は誰かという設問もあった。
同業者が同業者を評価したアンケートだけに、説得力と公平性がそれなりに保たれていると思うので、紹介したい。
1位に輝いたのは、ユン・チェヨンだ。主催者推薦枠での出場ながら「ヤマハ・レディース葛城」で3位になったので日本のゴルフファンにも記憶している人は多いだろう。
実は彼女、2005年にプロデビューし、翌年から10年間シードを維持してきたが、なかなか勝てなかった。初優勝は2014年。プロ9年目、デビューから数えて159戦目での悲願の初優勝で、その美貌ゆえに優勝できない日々はかなり悩んだらしい。
「ヤマハ・レディース葛城」を終えて韓国に戻って迎えた先週のKLPGAツアーでも結果を残せていないが、自身の連載コラムで日本についても綴っている。
なんでも「いつか“日本でプレーしたい”という思いが生まれたほど」だったとか。コラムではプライベートのことも赤裸々に語っており、何かと注目を集めている。
「背が高くてファッション感覚も最高」というのが、14票を寄せた同業者のユン・チェヨン評だそうだ。
2位は“韓国女子プロゴルフ界のセクシークイーン”とされるアン・シネ。女子プロたちの間では「自己管理をしっかりしている」として10票を集めた。
確かに彼女はSNSを活用した自己管理術に長けていて、その美しさから“フォトジェニック”としても有名。プレー中のハプニング写真がニュースになってしまうほどだ。
アン・シネはその美貌とスタイルについてもハッキリと言及するタイプで、「整形はしていないと言ったらウソになる」「どんな素材の服を着たら胸がきれいに見えるかのノウハウも見つけている」というストレートな発言や、サバサバした性格も同業者から支持を集めているのかもしれない。
そして3位は、キム・ジャヨン。"フィールドの妖精"と呼ばれる人気者で、私設ファンクラブには2000人以上の“サムチョン(おじさんの意味)ファン”が集まり、オフ会や彼女の名を冠したゴルフ大会も行われるほどだとか。
彼女とは過去に2回、インタビューしたことがあるが、スレンダーでモデルのようなスタイルには驚かされた。韓国の女子プロたちも「ナチュラルな美しさがある」と絶賛しており、7票を集めた。
ちなみにこのアンケートに、キム・ハヌルやイ・ボミの名は挙がらなかった。日本でプレーしていることもあるのだろうが、代わりにイ・ボミは韓国のスポーツ新聞、ゴルフ専門誌の記者を対象にしたアンケート『2016年の韓国ゴルフ界を動かす10大人物』のひとりに選ばれている。
もしも日本で韓国と同じような同業者アンケートがあれば、きっと上位にランクインされることは間違いないと思うのだが……。
文=慎 武宏
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