韓国で1月4日から全国ロードショーが始まった『君の名は。』。公開初日からボックスオフィス1位を独走、10日現在133万6992人の観客動員数及び41.2%の観客専有率を記録している。
新海誠監督自らも韓国を訪れ、プロモーション活動を展開した。舞台挨拶やトークイベント、メディア取材をこなし、ニュースやラジオ番組にも出演している。
ラジオ番組『パク・ソニョンのシネタウン』で韓国初となる生放送出演を果たした新海監督は、韓国での人気ぶりについて「公開初日に13万人と聞きました。すごい数字です、信じられない」という感想を述べた。
『君の名は。』の名シーンを聞かれると、「いろいろありますが、Radwimpsの音楽が始まる瞬間がもっとも好きです」と回答。「完成された映画に音楽を入れたのではなく、1年半ほどRadwimpsさんと相談しながら、音楽を聞いて作品を修正していきました。音楽は3人目の主人公」と語った。
新海監督と韓国の縁は15年前にさかのぼる。「作品を作るたびに韓国を訪れています。スタッフの中には韓国人もいるし、僕にとって最も身近な外国ですね。最も好きな料理もサムゲタンなので」と、韓国への親しみも表した。
韓国映画の中で印象深かった作品は、日本人女優・上野樹里も出演する『ビューティー・インサイド』だという。主人公が朝目覚めるたびに別の人格に変わるという設定が『君の名は。』に似ていると思ったそうだ。
SHINeeのジョンヒョンがパーソナリティーを務めるラジオ番組『青い夜 ジョンヒョンです』でも、『君の名は。』の制作エピソードや音楽の話で盛り上がった新海監督。
Twitterには「韓国のラジオ番組で日本語の歌が流れるというのは実はあまりないことなのだ、とも聞きました。心よりありがとうございました」と、コメントも残した。
今回の訪韓で注目したいのは、新海監督が「300万人を突破すれば、必ずまた訪韓する」と公約したこと。
最初はここまで大ヒットすると思わなかったそうだが、今や日本アニメ映画最多観客動員数(『ハウルの動く城』、約301万人)の更新も期待されているだけに、再び訪韓する日もそう遠くなさそうだ。
映画激戦区である韓国で、“新海マジック”はどこまで通用するか。ぜひ注目したい。
前へ
次へ