入隊するBTSとは対照的…韓国のサッカースター、ソン・フンミンが「兵役免除」を勝ち取るまで

2022年10月20日 話題 #サッカー #兵役関連
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現在、“世界最高峰”と呼ばれるイングランド・プレミアリーグのトッテナムに所属するソン・フンミンは、韓国を越え、アジアサッカー史上最高と名高い選手だ。

デビュー当時から欧州トップレベルの舞台でプレーし、昨シーズンにはアジア人として史上初めてプレミアリーグの得点王に輝くなど、ワールドクラスの活躍を披露している。

そんなソン・フンミンに若い頃からついて回った問題が、まさに兵役だった。満29歳6か月までに入隊しなければならない兵役法に基づき、欧州で活躍を続けるなかで刻一刻とタイムリミットが迫っていたのだ。

リオ五輪当時、準々決勝敗退で号泣するソン・フンミン

ただ、ソン・フンミンはこれまで何度も兵役免除獲得のチャンスがありながら、ことごとくその好機をモノにすることができなかった。

まず、韓国が銅メダルを獲得した2012年ロンドン五輪ではそもそも選外に。2014年仁川アジア大会では自ら大会出場を熱望するも、当時の所属チームから参加許可が下りず、韓国が優勝する様子を外部から見守るしかなかった。

2016年リオ五輪にはU-23韓国代表のオーバーエイジ枠として大会出場を果たすも、結果は惜しくも準々決勝敗退に終わった。当時は敗れたショックからかピッチ上で10分以上も号泣していたが、そこには兵役免除のチャンスを逃した悔しさもあったのかもしれない。

それでも、ソン・フンミンは“4度目の正直”でついに兵役免除の恩恵を勝ち取った。2018年夏のジャカルタ・アジア大会にU-23韓国代表のオーバーエイジ枠で出場し、金メダルを獲得したことで、その資格を得たのだ。

迷彩服姿で敬礼するソン・フンミン(写真=大韓民国海兵隊)

こうした紆余曲折を経て兵役免除を得たソン・フンミンは、新型コロナウイルスによるプレミアリーグ中断期間の2020年4月に韓国に帰国し、済州島にある韓国海兵隊・第9旅団91大隊の訓練所で3週間の基礎軍事訓練をこなした。

当時は入所直後の“丸刈り”姿や、防弾ヘルメットを被った迷彩服姿で銃を構える様子が公開され、サッカーファンの間で話題を呼んだ。ソン・フンミン自身、訓練生157人のうち修了成績1位により必勝賞の表彰を受けるなど、模範的な態度が高く評価された。

また、ボランティア活動についても、今年4月までに全544時間を完遂したことが韓国国内で伝えられた。こうして、ソン・フンミンは自身を取り巻いた兵役問題をすべてクリアすることになった。

過去にメンバー全員分のサイン入りユニフォームをプレゼントするなど、BTSとの親交もあることで知られるソン・フンミン。今回の「全員が入隊する」という決断にも、遠いイングランドの地からエールを送っているはずだ。

(文=サーチコリアニュース編集部H)

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