前日、キム・ミンジェは意味深な発言を残していた。彼はソウルで行われたウルグアイとの親善試合後、ミックスゾーンでのインタビューで「体力的に厳しい。メンタル的に崩れた状態」とし、「当分…当分の間ではなく、ただ今は所属チームだけに集中するつもりだ。サッカー的に大変で、体も大変だ。代表チームよりは所属チームに気をつけたい」と皆を驚かせる発言をした。
続いて、事前に調整された発言かという質問に「正確に申し上げることは難しい。この程度だけにしてほしい」と濁しながらミックスゾーンを去っていった。
一部では、この発言が代表からの引退を示唆したのではないかという主張まで提起され、太極マーク(韓国国旗)を軽視しているのではないかという批判も出るほど波紋を呼んだ。
最近、キム・ミンジェの株価は上昇の一途を辿っている。所属チームのナポリではDFリーダーとして確固たる地位を確立し、多くのメガクラブが動向を注視しているというニュースが連日のように飛び交っている。
ただ、代表では期待以下の姿しか見せられていない。それは過去が物語っている。
昨年12月に行われたカタールW杯に出場したキム・ミンジェ。グループリーグ第2戦のガーナ戦(2-3)で韓国は、立て続けの3失点を喫した。
当時、このガーナ戦は“ベスト16入りの分水嶺”と呼ばれ、無失点勝利を目標に正面対決に臨んだが、予想外の大敗を喫してしまった。
キム・ミンジェは怪我をおして出場していたこともあり、皆が彼の奮闘に拍手を送った。しかし、その後も“ナポリの鉄柱”の異名らしいプレーは見られなかった。
決勝トーナメント1回戦のブラジル戦(1-4)で韓国は、前半だけで4失点。韓国の勝利を予想する人は多くなかったが、キム・ミンジェを中心として守備陣が前半だけで4ゴールを許す未来を予測した人も多くなかっただろう。