記事の内容は韓国でも多く報道された。日本が世界ランキングで2位アメリカとの差をさらに広げた。ランキングポイントで日本は5323ポイントと、4402ポイントのアメリカと921ポイント差をつけることになった。
もちろん、自負心を感じるに値する。WBC優勝で思う存分気高万丈な状態ではないか。大きな意味のない世界ランキングでも、このタイミングでは通用するニュースアイテムだ。
しかし、タイトルが少し引っかかる。あえて1ランク下がった(4位→5位)韓国を入れる。それも一番端の部分にだ。「韓国は5位」と釣り針をかける。狙いが明らかな秀作だ。PV数やコメントを呼ぶ小細工だ。
反応が良いはずがない。「イチローの言葉がそのまま実現している」「もう韓国をライバルと呼ばないようにしよう」「韓国は野球関連メディアや選手の意識と品格が数段階遅れていることを痛烈に反省しなければならない」「勝利した後、マウンドに旗を挿す行動を最高の場面に挙げる国はいけない」。このような指摘と批判がコメント欄に登場する。
WBC優勝で日本の勢いが尋常ではない。ほぼ毎日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)のニュースで埋め尽くされる。栗山英樹監督やダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)、ラーズ・ヌートバー(セントルイス・カージナルス)も常連客だ。「実はあのとき、こんなことがあったんだ」…そんな大会の裏話が続々と出てきている。
当然の権利だ。勝利の報償のようなものだろう。十分享受し、楽しむに値する。それだけ良い競技力を見せ、劇的な勝負を演出した。
しかし、ここで止まらない。韓国の話をしきりに添える。3大会連続1次ラウンド敗退という事実を浮き彫りにする。それとともに、何が問題であり、なぜだめなのか、どのように直さなければならないのかということを何から何まで指摘する。なかには兵役問題を指摘したメディアもある。
もちろん、自らをお祝いしたい気持ちはそう簡単には収まらない。第1、2回大会以来14年ぶりの優勝だ。大谷翔平という誇りを存分に誇示した。素晴らしい勝利であり、印象的なゲームだった。いくらでも酔って、思う存分楽しんでもらって良い。
だが、そこで止めなければならない。敢えて人の敗北まで添える必要はない。ただでさえ悔しくて痛い傷を何度も掘り返している。失敗した原因、問題点をなぜ彼らが指摘するのか。なぜ分析という名目で加虐性を表すのか。
何より、兵役ははるかに敏感な領域だ。国家の基本を問いただす別次元の話だ。どんなことにも優先すべき議題だ。あえてそのために、国際大会の成績が落ち、それが敗北の原因だと追究すること自体が不適切だ。厳然たる干渉であり、侵害だ。
我々はすでにこの問題について痛烈な過程を経た。ようやく国民的合意を成し遂げた事案だ。下手に他人の事情に口出しすべきではない。隣国ならなおさらだ。
気高万丈、意気揚々、傲慢不遜。どうか彼らの勝利が、このような言葉で色あせないことを願うばかりだ。
(記事提供=OSEN)