突然の爆弾発言だった。
現在開催中のパリ五輪で、金メダルに輝いた韓国アスリートが母国の協会を痛烈に批判したことで注目を集めている。
女子バドミントン・世界ランク1位の韓国代表アン・セヨンは5日、女子シングルス決勝で同9位のホー・ビンジャオ(中国)を2-0(21-13、21-16)で下し、金メダルを獲得した。
韓国女子バドにとっては、1996年アトランタ大会のパン・スヒョン以来、28年ぶりの金という点で、より一層意味深い。
昨年の杭州アジア大会2冠で、国民的な関心を集めることとなったアン・セヨン。当時は相次ぐメディア、広告界のオファーは受けず、膝のリハビリとトレーニングに集中し、ついに目標の五輪金メダルを実現させたのだ。
だが、アン・セヨンは試合後のインタビューで、「私の負傷は思ったより深刻だった。簡単には治らなかった。あまりにも安易に考えていた代表チームに失望した」と爆弾発言。「この瞬間を最後に、代表チームとは少し続けにくいのではないかとも考えた」と口にしたのだ。
続いて、「私はバドミントンの発展と記録のために続けたいが、協会がどうしてくれるかは分からない。私はバドミントンさえできれば、どんな状況でも耐えられると思う」として、代表との決別を示唆した。
また、「代表チームでなければ五輪に出られないのは、選手にとっては厳しいのではないかと思う」と付け加え、「シングルスとダブルスは違う。シングルスだけプレーするからといって、資格を剥奪してはならない」「協会がすべてを阻んでいるという気もする」と話し、協会への苦言を惜しまなかった。
さらに、「私たちのバドミントンは多くの発展を成し遂げられると思うが、金メダルは一つしか得られなかった。振り返るべき時期ではないかと思う」とも述べている。
このように、協会への苦言を大舞台で放ったアン・セヨンだが、初めて代表に選ばれた2018年から準備していたという。「私が目標を決めて夢を叶えるまでの原動力は私の怒りだった」「私の声を高めたかった。私の夢はある意味“声”だった」と強調した。
この“爆弾発言”を受け、文化体育観光部は8月6日、公式資料で「昨日(5日)、アン・セヨン選手のメディアインタビューに関して経緯を把握する」とし、「現在は2024パリ五輪が開催中であるだけに、大会が終わり次第、正確な事実関係を把握し、適切な改善の必要性を検討する予定」と発表。
そして、「アン・セヨン選手はバドミントン女子シングルスで金メダルを獲得したあと、韓国バドミントン協会の選手の負傷管理、選手育成および訓練方式、協会の意思決定体系、大会出場などに対する問題点を指摘した」として、「他の種目も選手管理のために改善すべき点があるか、全般的に調べる計画」と説明している。
(記事提供=OSEN)
前へ
次へ