タレント・中居正広の女性トラブルに関する報道を機に、フジテレビへのCM差し止めを決める企業が続出していることについて、韓国でも注目が集まっている。
韓国メディアは「日本のフジテレビ、“有名芸能人の性上納”波紋…広告も続々と打ち切られた」(『中央日報』)、「日本の国民的アイドル“SMAP”のリーダー、“女子アナ性上納”の波紋」(『ソウル新聞』)などと、「性上納」という単語をキーワードとして報じている。
『聯合ニュース』も「日本フジテレビ、“有名芸能人の性上納”疑惑拡散…広告中断続出」と見出しを打ち、「フジテレビは最近、年間売上が2382億円で、そのうち広告収入が約62%の1473億円」と説明した。
続けて「フジテレビ内部では状況が深刻化すれば、放送局が存亡の岐路に立つ可能性がある」との見解が出ているとも伝えた。
また、中居正広については「韓国でもよく知られるアイドルグループ『SMAP』のリーダーであり、近年ではテレビ番組の司会者として活発に活動している」と紹介している。
多くのメディアが触れているように、SMAPは韓国でも知られる存在だ。
「チョナン・カン」というキャラクターで韓国語を流暢に話す草彅剛や、ドラマでも活躍する木村拓哉を中心に人気を集めたSMAPは、解散当時、様々な韓国メディアがメイン記事として取り上げたほどだった。
さらに、“グンちゃん”こと俳優のチャン・グンソクや、アイドルグループSHINHWA(神話)など、韓国の芸能界にもSMAPに憧れている人は多い。
なかでもSUPER JUNIORのメンバー、イェソンは過去に『聯合ニュース』と行ったインタビューで、「韓国初の長寿グループになるのが夢。SMAPのように、僕たちよりもっと長く活動しているグループが今も人気を誇っている。韓国初のそういったグループになるのが夢だ」と、ロールモデルにSMAPを挙げたこともある。
そんなSMAPのリーダーだった中居正広の疑惑を機に始まった騒動だけに、オンライン上での反応も大きい。
「あのSMAPの中居正広が?信じられない」「さすが性進国」「トップの芸能人はお金も儲けてアナウンサーも上納されて、やめられないわけだ」など、様々な意見が見られた。
一方で、「どんな国でもやっていることは同じだな」「これが日本だけの問題と考える人はいないよね」「日本だけではない。芸能界はもともとそんな職業だろ」といった韓国も同じという反応も少なくなかった。
それは、かつて韓国で同じような“性上納”の問題が起こったからだろう。
2009年3月、女優のチャン・ジャヨンさんが起業家や大手新聞社関係者、芸能事務所関係者らに性的暴行を受けたと暴露して突然この世を去った。享年29歳。彼女は加害者のリストを残しており、韓国芸能界を揺るがす特大スキャンダルとなった。
しかし2019年5月20日、韓国法務部傘下の検察過去事委員会は、チャン・ジャヨンさんを苦しめた人物の名前が書かれたとされる、いわゆる“チャン・ジャヨンリスト”の存在について、真相究明は不可能であり、性犯罪疑惑の再捜査が難しいという最終審議結果を発表している。真相が明らかになることはなかったのだ。
このような背景を考えると、今回の中居正広の疑惑が注目される理由も理解できる。今回のスキャンダルが日韓両国でどのように展開し、今後の芸能界にどのような影響を与えるのか、引き続き注目が集まるだろう。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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