知性と美しさを備えたイメージが強い女性ニュースキャスター。韓国の人気女性ニュースキャスターといえば、文句なしでキム・ジュハが選ばれるだろう。
1973年生まれの彼女は、名門・梨花女子大学の科学教育科を卒業後、1997年に民放テレビ局MBCに入社。『話題集中6時』など硬派な報道番組で活躍し、2002年には韓国アナウンサー大賞アンカー賞にも輝いている。
『MBC』の看板ニュース番組『9時のニュースデスク』では女性初の単独アンカーにも選ばれたほどだ。
にもかかわらず、彼女はあっと驚く決断を下す。
2004年に自ら志願して社会部の報道記者に転身。まさに折り紙付きの正統派で、「女子大生が憧れる女性ナンバーワン」に5年連続で選らばれたこともあるほどなのだ。
ただ、プライベートは波乱が多い。
2004年に金融マンと結結婚し、2006年に男の子、2011年には女の子を出産して一見幸せそうに見えるも、夫の浮気か判明して離婚訴訟沙汰に。
キム・ジュハは夫が浮気相手との相手に婚外子を作ったことを理由に夫を姦通罪で訴えるなど、ドロ沼訴訟となった。
そうしたプライベートのトラブルもあってメインアンカーを務めていた番組を降板させられ、2011年11月にはついにMBCを退社。退社時の肩書きはインターネット部ニュース部記者だった。
それでも彼女は不死鳥のように蘇る。
2015年12月、韓国のニュース専門テレビ局『MBN』の看板番組『ニュース8』で4年ぶりにニュースアンカーとして復活したのだ。
もっとも、絶大な人気と実力を誇る女性ニュースキャスターだけに、その言動ひとつで賛否両論が起きる。
2015年には、とある化粧品会社のCMモデルに起用されたことで非難の矢面に立たされた。
キム・ジュハは韓国の人気化粧品メーカー『ネイチャーリパブリック』のCMモデルに抜擢。現役ニュースキャスターが化粧品のイメージキャラクターを務めるのは「韓国初」だったが、一部の関係者やネット住民たちから「公正さを保たなければならないメディア人が特定企業のCMに出演するのはどうか。関連ニュースがあった場合に客観性を保てるのか」と指摘されたのだ。
当時のことを韓国スポーツ新聞の芸能部記者もこう振り返る。
「キム・ジュハさんは韓国初の女性単独ニュースキャスターというブランドと信頼度があるだけに、余計に公正さを求められる。プライベートの離婚訴訟は彼女に否がないので同情的でしたが、CM出演は意外で失望的という声が多かった」
人気者ゆえに過度な期待が寄せられ、大衆の意に反すれば非難も浴びるのが世の常なのだろうが、広告出演だけで「失望した」とまで言われてしまうのだから、韓国は厳しい。美しすぎるニュースキャスターの憂鬱な表情が目に浮かぶ。
ちなみにキム・ジュハは現在も『MBN』の看板キャスターを務めており、2015年からはMBN特任理事も務めている。
文=サーチコリア編集部
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