韓国がノーベル賞を受賞できないのは、ソウル大学のせい!? 世界大学ランキングが急落中

2016年02月23日 国際
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2015年10月5日に発表されたその年のノーベル賞は、韓国にとってつらい結果だったという。というのは、日本の大村智・北里大特別栄誉教授と、中国の女性薬学者・屠ユウユウ氏がノーベル医学・生理学賞を受賞したからだ。

毎年受賞者を輩出する日本、さらに中国までもがノーベル賞受賞の歓喜に沸いていた当時、韓国では失望を通り越して、諦観の境地に立つ人も少なくなかったという。

「予想はできていたけど、やっぱり韓国の受賞はないね」「学歴社会だけど、その目標は大企業への入社。そんな国に何を求めるのか」「韓国における勉強は、学問ではなく階級闘争の手段ということだろう……」

韓国は歴代で振り返っても、ノーベル平和賞の金大中元大統領ただ1人だ。

“韓国の東大”ソウル大学の評価

そんななか非難の的となったのは、韓国一の名門・ソウル大学だ。

日本の東京大学に相当するソウル大学は、開校も1946年10月と韓国建国よりも歴史は古いが、関係者のノーベル賞受賞の経験はいまだにない。

イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education(THE)」が発表する「世界大学ランキング」でも、ソウル大学の評価は下がる一方。2013-2014年は44位だったが、2014-2015年は50位、そして2015-2016年は85位まで落ちている。

ちなみに、2015-2016年のランキングで東京大学は43位。その他、トップ50にランクインしたアジア圏の大学は、シンガポール国立大学(26位)、北京大学(42位)、香港大学(44位)などがある。ここでも見事に、韓国だけが外れてしまっているわけだ。

とはいえ、ソウル大学のランキングが下落してしまうのも無理はないかもしれない。数々の不祥事が発覚しているありさまだからだ。

例えば、教授によるセクハラ。2015年9月には、ソウル大学歯医学大学院の教授(43)が自身の研究室で助手を務めていた23歳の女性にキスをするなど、計7回にわたってセクハラを行った容疑で起訴されている。少し前に、ソウル大学の数理科学部の教授(54)が女学生9人にセクハラ行為したことで懲役2年6カ月を宣告されたばかりだっただけに、非難の声が大きかった。

また、ソウル大学の実験室の安全性についても疑問視されている。

2015年10月6日、教育文化体育観光委員会に所属する議員がソウル大学から提出を受けた国政監査資料によると、ソウル大学の実験室1368室中、毎日点検を実施していない実験室が478室と約35%に達していることが明らかになった。大学や研究機関などに設置された科学技術分野の研究室の安全を確保するための「研究室安全環境造成に関する法律施行令」は、実験開始前に毎日1回ずつ研究開発に使われる器具、電気機器、薬品などを点検するよう規定している。

しかし、ソウル大学の実験室の約35%が、それを遵守していなかったということだ。

それどころか、室内で飲食したり、喫煙したりしていた実験室が63室もあったこともわかっている。

実際にソウル大学では、2011~2015年にかけて、実験室での事故が47件発生。そのうち化学物質の漏出が19件、爆発・火災事故が18件だ。研究室の安全性すら十全に確保できないのでは、いい研究結果など望むべくもない。

ノーベル賞の受賞を待ち望む韓国において、ソウル大学の実態をを見直すことは急務なのではないだろうか。

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