長らく韓国で“美しすぎる議員”の座に君臨しているのは、ナ・ギョンウォンだろう。「選挙の恋人」「韓国政界のマドンナ」「美人議員」などのニックネームで知られており、2015年4月に来日してちょっとした話題にもなっている。
韓国ではその美貌や障がい児の母という背景から、選挙のたびにイシューに、いやトラブルメーカーとなる存在でもある。
例えば、去る4月に行われた第20代国会銀総選挙のときも話題に。
投票日まで1カ月を切った3月17日、とある韓国メディアはナ・ギョンウォンの娘が大学に不正入学していたと報じた。同大学は彼女の娘が入学した2012年当時、なぜか障がい者選考を新設したのだが、ナ・ギョンウォンの娘以外は障がい者が入学した例がないという。
さらに、同大学関係者がナ・ギョンウォンの娘の成績を上方修正したと報告したメールも発覚し、韓国国民の怒りを買うはめに。とある障がい者新聞は、「ナ・ギョンウォン議員がまたしても障がい者を免責手段として、タテのように利用した」などと批判している。
「また」というのは、前科があるからだ。
それは、2011年ソウル市長選挙。出馬したナ・ギョンウォンは有力候補のひとりだったが、年会費1億ウォン(約1000万円)の皮膚科に通っていたという事実が明らかに。非難の声が高まるとナ・ギョンウォンは、「障がい者の娘の治療のために通った」と釈明したが、世論は収まらず。ソウル市長選に敗れてしまった。
そんなナ・ギョンウォンは、1963年12月6日生まれ。ソウル大学法学部卒業後、大学院で国際法を専攻し、1992年に司法試験に合格している。1995年からは釜山地方裁判所の判事に。その後も仁川地方裁判所などで判事を務め、学生時代から付き合っていた男性と結婚している。
2003年7月にハンナラ党運営委員に選ばれると、2004年3月に比例代表として国会議員に初当選した。そこからは、前出のように「選挙の恋人」として有名になった。
彼女ならではといえる受賞歴もある。2004年には政治家部門の「今年のベストドレッサー賞」を受賞。2008年にも第25回コリア・ベストドレッサー・スワン(swan)アワード政治家部門に輝いた。
その美貌はまだまだ健在。今後も選挙のたびにイシューになる存在であることだけは間違いなさそうだ。
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