任期も残りわずかとなった文在寅(ムン・ジェイン)大統領だが、彼が推進している政策の中に、小学校でのフルーツスナックの供給がある。
本格的な実施は2024年を目指しているが、まず来年、小学6年生を対象に試験導入される。
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フルーツスナックの提供は「カップフルーツ+別途提供」方式と、「原物提供+給食体系活用」の2つの方案が検討されていて、学校の状況に応じて、2つの方法のうちの1つを選択できる予定だ。
まず「カップフルーツ+別途提供方式」とは、加工業者でカップフルーツなどを完成品の形で納品され、学生に提供することをいう。午前中に牛乳給食するときに使い捨てカップに入れた果物をおやつとして出す方案だ。
続いて、「原物提供+給食体系活用方式」だが、こちらは「フルーツ自体が学校に、供給されて切断など加工過程を経て給食としてだされる」というもの。「カップフルーツ」より予算が少なくすむ上、給食時間を利用することで、授業時間調整など別途時間をかけなくてもよいというメリットがある。しかし、加工する過程などが学校に負担として作用する可能性が高い。
実際の学校現場では、フルーツスナックによる教師の業務負担の増加と管理の困難を訴えている。フルーツスナックの趣旨は理解するが、食べる過程で発生する様々な問題や後処理など、すべてを教師の責任にすべき場合に反発が予想されるからだ。
ある教師は「幼い学生が机にじっと座って果物を食べると考えると誤算だ。休みの時間だと思うと、あちこち教室を歩き回り、廊下や運動場で食べる子供たちもいるだろう」と話した。
また、給食担当のある栄養士は栄養バランス面でもよくないと話す。「昼食前にフルーツスナックが提供されれば、学生が食べる給食量が減るでしょう。また一方では栄養供給過剰が起こる可能性がある」とし、「栄養協会次元で対策の準備を苦心している」と語った。
このように、学校側から強く批判を受けるフルーツ供給だが、意外にも保護者たちからは好評だ。
小学生の子を持つ860人を対象にアンケート調査を実施した結果、72.2%が「小学校のフルーツスナック提供政策が必要」と答え、「必要だが提供方法を改善しなければならない」という意見も22.8%と続いた。アンケート調査に参加した親の絶対多数である95.0%がフルーツスナックが必要だとい共感したわけだ。
来年には試験導入されるフルーツスナック政策だが、ゴミの増加や給食を食べきれない学生など目に見える問題も山盛りだ。はたして、どのようにブラッシュアップしていくのだろうか。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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