韓国では文在寅(ムン・ジェイン)大統領の5年の任期が今年5月に満了するのに伴い、第20代大統領選挙の投票が3月9日に行われる。
【注目】スキャンダルは両者痛み分け?韓国大統領選は“二強体制”
2月15日からは正式な選挙戦が始まることもあり、いよいよ大詰め感も強くなってきた。ダントツで票を集める候補者もいないことから、残りの日数は候補者たちのアピールもより苛烈になっていくことだろう。
現状の支持率を見てみよう。
韓国の世論調査会社である韓国ギャロップが2月11日付で公表したアンケート調査(全国18歳以上の有権者1001人対象)によると、ユン・ソギョル37%、イ・ジェミョン36%、アン・チョルス13%、シム・サンジョン3%、その他の1%という数字となり、残り10%が意見を保留している結果となった。
ちなみに、今年に入ってイ・ジェミョンは34~37%の間、ユン・ソギョルは1月最初の週26%から2月2週目の37%まで徐々に上昇。まだまだ誰が当選するのかわからない状況が続いている。
このように韓国内でヒートアップする選挙戦だが、国民の多くは選挙に不満をもっていることがわかった。
2月9日、韓国メディア振興財団メディア研究センターは、第20代大統領選挙関連メディア利用と選挙報道に対するオンラインアンケート調査結果をを発表した。
まず、選挙関連情報に触れるチャンネルが何かを尋ねると、「NAVERやポータルサイトのニュースセクション」が72.0%で最も高く、その後は「テレビ」59.2%、「グーグルなど検索サイト」47.5%、「YouTube」35.9%、「マスコミインターネットホームページ」23.5%などの順だった。
またメディアに求める選挙報道に対して、回答者の66.5%は「情報を迅速に提供する」と答えた。53.3%は「臨場感を持って報道する」、50.3%は「理解しやすく報道する」、49.7%は「選挙に対する関心を高めてくれる」と答えた。
概ね、好意的に捕らえられている選挙報道だが、厳しい意見も目立った。
同アンケート調査によると、韓国内での選挙報道が「公平だ」と感じているのはたった25.8%に過ぎなかった。また「事実を正確に報道する」と答えたのは全体の32.7%、「全体的に信頼できる」と回答したのは41.4%など、いずれも低評価となった。
アンケート回答者たちの意見を見てみると、「偏向報道やゴシップばかりが先立っている」「公約など、応援すべき点に触れている報道が少ない」など、客観性が低い報道が多いと感じているようだ。
遅かれ早かれ残り1カ月もしないうちに、韓国内で次期大統領が決定する。国民の多くが強い関心を持つ一大事であるだけに、韓国メディアには客観性を持った報道を心がけてもらいたいものだ。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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