2000年代に入り、韓国経済は中国市場に大きな依存をしていたのだが、「終末高高度防衛ミサイル(THAAD=サード)」の配備問題を契機に、その関係は悪化の一途を辿っている。
政治的な険悪さも当然だが、ネット上でも互いに厳しい批判を繰り返している。今年だけでも北京五輪や“腐ったキムチ騒動”など、ネット上でのバトルを繰り返してきた。
そんな状況の中、新たな燃料が投下された。
中国防疫当局が上海などのオミクロンウイルス拡散の原因として、韓国産の輸入衣類を名指ししたのだ。それによって韓国の衣類の輸入を中断しろという批判が巻き起こっている。
問題となったのは、4月3日の中国人民日報の系列会社が「両地域の感染者と韓国輸入衣類の可能性」というタイトルの記事を投稿したことにある。
その記事は公開3時間で、中国のあるポータルサイトの人気検索ワード2位に上がるなど、熱い注目を集めた。
同記事では、韓国産輸入衣類販売店の職員がオミクロンに感染し、職員が販売していた衣類と包装紙からコロナ陽性反応が出たと明らかにし、汚染された輸入物品にさらされて感染した可能性があると述べた。
それについて中国ネット民は、「自前でどうにかなるのに、わざわざ韓国から買う必要がない」「韓国と関わるとろくなことがない」など、語気を荒げた。
一方、こうした報道が中国でされていることを知った韓国側の怒りも大きい。
「幼稚園児でもここまで愚かではない」「中国との取引とか打ち切ってかまわないだろ」「韓国の製品やメディアがなければ生きていけないくせに」「発源地である武漢がある国から、なぜこんな戯れ言を聞かなければならない」といった反応だ。
真偽の程は難しいが、最近の報道などと合せて、中国と韓国の対立はどんどん激しくなっている感がある。落としどころが難しい問題だけに、両国ネット民のののしりあいは当分続きそうだ。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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