慢性的な医師不足によって、韓国政府は医学部の定員数の増加方針を打ち出した。
しかし、こうした結果は、たゆまぬ努力の結果、医師や医大生となった層から大きな反発を招き、集団休学を通した抗議にまで発展した。
医師や医大生の立場からすると、確かに否定すべき事案かもしれないが、一般層はどう考えているのだろうか。
国会教育委員会と民主党議員室は2月19日、去る13~15日に実施したアンケートの結果を発表した(親、教員、高校生4万867人が対象)。これによると、2025年度の入試から医学部の定員を2000人増やすことについて、48.6%が共感すると答えている。一方、否定的な回答者は43.1%だった。
およそ半数が定員数の増加に賛成しているという結果だが、2025年開始という計画には首をかしげる人も多く、49.4%の2万156人は「現実的ではない」と回答している。また、医師数の不足を感じるという回答者は全体の53.2%だった。
こうした結果に、韓国国内では「医師を増やしたところで、小児科などの不人気な医師の不足は解消されないだろう」「定員を増やすことだけが解決策なのか?」「医師数は確かに不足しているだろうが、しっかりとした教育体制もできないまま増やしても意味がないのでは」など、多くの意見が上がっている。
同アンケートでも、「医師が不足している」という回答が全体の53.2%もあっただけに、危機感を覚えるのは当然だろう。しかし、安直に医大生を増やすだけでは、質の低下を招く心配も当然だ。今後の動向にも注目したい。
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