韓国軍が独島(=竹島)の周辺海域で防御訓練を非公開で実施したことに関し、日本政府が抗議したものの、韓国政府がこれを一蹴した。
韓国軍の関係者は12月17日、「昨日、東海(=日本海)領土守護訓練を東海上で実施した」とし、「領土と国民の財産保護のために定例的に実施する訓練だ」と明らかにした。
軍当局は毎年2回、独島付近で実施する独島防衛訓練を「東海領土守護訓練」と呼ぶ。1986年に初めて実施され、2003年以降は年2回、定例的に行われている。
韓国軍による独島防衛訓練に対して、日本側は強く反発した。
報道によると、日本外務省の鯰博行アジア大洋州局長が韓国大使館のキム・ジャンヒョン次席公使に対し、「竹島は歴史的事実に照らしても、国際法上も明らかに日本固有の領土であることに鑑み、到底受け入れることはできず、極めて遺憾だ」と強く抗議している。
また、ソウルの日本大使館から韓国外務省に対しても、同様の抗議を行ったという。
一方で韓国の外交部は、日本の抗議を一蹴した。『聯合ニュース』によると、日本側に「独島は歴史的、地理的、国際法的に私たち固有の領土」と述べ、「独島に対する日本の不当な主張には、今後も断固として対応していく」と強調したそうだ。
一連の報道に対して、韓国のオンライン上では様々な意見が出ている。特に、“親日”とされた尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領を絡めたコメントが目立つ。
「内乱首謀者の尹錫悦が国を売り渡そうと、すべてを差し出すから日本がこんなことを言うのだ」「独島まで失う前に弾劾されて幸いだ」「国家の逆賊たちがひれ伏して頭を下げたから、日本が増長した」といった反応だった。
この独島をめぐる問題は、日本と韓国の間でくすぶり続けている。
つい先日も、元衆議院議員の長尾たかしが自身のX(旧ツイッター)に「韓国の非常戒厳解除。ある意味、竹島奪還のチャンスだった。今後はその準備をしていく必要があると思います」などと投稿し、韓国国内で大きな波紋を呼んでいた。
親日派とされた尹大統領の弾劾訴追案が可決され、罷免が現実味を帯びるなか、独島問題はますます解決の糸口が見えない火種となりそうだ。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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