「三・一節」と呼ばれる記念日の3月1日は、韓国にとって特別な日だ。
日本統治下の1919年3月1日に、韓国の独立を求める大規模な抗議運動「三・一運動」が起こったことに由来し、韓国では日本からの独立運動を象徴する記念日とされている。
当日には毎年、独立運動家を称え、日本の植民地支配を糾弾する行事が行われるが、今年は多くの人が日本旅行を楽しんだことが明らかになり、注目を集めている。
国会・国土交通委員会に所属する「共に民主党」のイ・ヨンヒ議員が3月9日、仁川国際空港公社と韓国空港公社から提出を受けた資料を公開した。
その資料によると、3月1日(土)から3月3日までの間に、韓国内の空港で日本路線を利用した乗客(出入国合計)は23万1956人に達した。
これは、同じく3日間だった昨年の三・一節連休に韓国内の空港で日本路線を利用した乗客(21万509人)と比較して10.2%増加した数値だ。新型コロナ前の2019年の同期間(20万1467人)と比べても15.1%多い。
空港別に見ると、仁川国際空港を通じて16万2235人が、金浦・清州・大邱・金海・済州空港を通じて6万9721人が日本路線を利用した。
三・一節の連休に、多くの韓国人が日本旅行を楽しんだということだ。
振り返れば、“臨時公休日”を設けて旧正月(1月29日)の連休を増やした際も、日本へ旅行する韓国人観光客が多かった。
一部の韓国メディアは「日本ばかりが利益を得ることに」としていたが、1月に日本を訪れた韓国人観光客は96万7100人(日本政府観光局)に上り、単月として過去最高の記録となったほどだ。
旧正月連休だけでなく、日本と縁の深い三・一節の連休でも、その傾向は変わらなかったことになる。
この結果を受け、韓国のオンライン上では「三・一節は(日本からの)独立に関連する祝日なのに」「反日やノー・ジャパンを掲げていた人たちは、単なるパフォーマンスだったのか」「日本を散々批判しながらも、旅行は日本へ」といった、皮肉交じりの反応が寄せられた。
一方で、「三・一節の精神と崇高な犠牲の意味を覚えて大切にすればいいのであって、旅行と何の関係があるんだ」「近くて、安くて、美味しいものが多くて、日本ほど気軽に行ける海外旅行先が存在しないんだから、当然のこと」といった意見もあった。
韓国では、海外旅行といえば日本旅行という流れが定着しつつある。今後もこの傾向が続いていくのか注目される。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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