韓国最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が、チェ・サンモク大統領権限代行に対し、マ・ウンヒョク憲法裁判官の任命を促す趣旨で「身の安全に気をつけるように」と発言し、政界が大きく揺れている。
与党「国民の力」の大統領選候補らは「ヤクザが使う言葉だ」(ハン・ドンフン)、「刑務所に行け」(ホン・ジュンピョ)などと非難を浴びせた。
ハン・ドンフン前代表は3月19日、自身のフェイスブックで李代表の発言を取り上げ、「『身の安全に気をつけろ』、これはヤクザが使う言葉だ」と指摘した。
特に彼は、この発言を黒い背景の画像として投稿し、その危険性をさらに強調した。ハン前代表は最近も李代表に対し、「現在の韓国で最も危険な人物」と痛烈に批判したばかりだった。
ホン・ジュンピョ大邱市長もフェイスブックを通じ、「李在明はこれまで29回の弾劾を乱発し、国家機関の職務を停止させ、国憲を乱した内乱犯だ」と批判。「そんな人物が、いざ尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾認容が難しくなると、反体制系の法曹人であるマ・ウンヒョクを憲法裁判官に任命するよう強要し、チェ権限代行に対して職務放棄で逮捕すると脅している」と指摘した。
さらにホン市長は、李代表の発言を狙い撃ちし、「そんなに騒がず、さっさと刑務所に行け」と痛烈に批判。その上で「最近はロシア製拳銃の話を持ち出して暗殺の脅威を受けているかのようなショーをしている」とし、「あなたにとって最も安全な場所は刑務所だ」と皮肉った。
先立って李代表は3月19日午前、ソウル光化門(クァンファムン)のテント抗議集会で開かれた「共に民主党」の現場最高委員会会議で、「チェ・サンモク権限代行は、国民の公職者の模範となるべき最上級の公職者でありながら、憲法裁判所の判決が出たにもかかわらず憲法上の義務を履行していない。このような行為は決して許されるものではない」と批判した。
続けて「チェ権限代行は、今この瞬間も職務放棄という現行犯罪を犯している」と述べ、「国民の誰もが職務放棄の現行犯として彼を逮捕できるため、身の安全に気をつけるように」と警告した。
(記事提供=時事ジャーナル)
■「身の安全に気をつけろ」…韓国で“権限代行の権限代行の権限代行”が現実味を帯びる
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