日本と同じように、韓国にも人気の女子アナウンサーがいる。そのなかでも一際、男性から熱い支持を受けている女性スポーツアナウンサーが、チョン・イニョンだ。
身長175cmを超えるスラリとしたスタイルと、愛らしい笑顔で人気を集めている。スポーツアナウンサーという職業を生かして行ったプロ野球・始球式も、韓国ではちょっとした話題になったほどだという。
チョン・イニョン自身は自らがブレイクしたきっかけを「外見がイシューになった」と話しているが、当時激化していた韓国女子アナの“外見合戦”には意見も多かった。
韓国の一部にはまだまだ女性スポーツアナウンサーを見下す傾向がある。女子アナを性的対象のひとつと見なす浅はかな面もあるのが現実だろう。
スポーツアナウンサーであるチョン・イニョンに対して番組プロデューサーらは、セクシーな衣装を要求したりするのだろうか。
「私は直接“こんな服を着てくれ”、“セクシーに見えるようにしてくれ”といった要求を受けたことはありません。でも背が高いので同じスカートを着ても、少し短くなったりタイトになったりする。それで関心が集まったのではないかと思います」
あくまで番組側からの要求はないという。また、チョン・イニョンは近年“セクシー合戦”と揶揄される現状についても、節度を守るべきと言っていた。
「アナウンサーにとって、視聴者たちの視線を惹きつけることはたしかに必要だと思います。でも、度が過ぎて競争になってはいけません。
例えば、ある女性アナウンサーが短いスカートを履くのを見て、“私は彼女より短いスカートを履かないと”と思ってはいけないということです。適切な範囲内で、美しく映るように綺麗に見えることを守るべきだと考えています」
ある意味、優等生な回答だが、それだけで終わらないのが彼女の魅力かもしれない。何事も前向きにとらえるチョン・イニョンは、こうも話す。
「でも女性と男性という性別があるのだから、異性的な魅力を見せられないよりは見せられるほうがいいと思う。だから私はセクシーと見てくれる視線に対しても、感謝していますよ。
自然にそういう魅力が滲み出て、それを視聴者の方が発見してくれれば良いのではないでしょうか」
日本でも雑誌グラビアを飾る女子アナを見かけるが、韓国も状況は近いようだ。
「本人が持っているさまざまな才能を生かしているわけですから、良いことだと思っています」と話していたチョン・イニョン。
かくいう彼女もタレント、レースクイーン、グラビアモデル、チアドルなどが一斉に集った「MAXIM K-Model Awards」のレッドカーペットに登場したこともあるし、日本でも大ヒットドラマ『トッケビ』にも出演している。
「アナウンサーをはじめとする言論人は、いろんなことに関心を持って、たくさん学ぶことが大切だと思っています。それでこそ幅広い分野の人とコミュニケーションがとれると考えています」
次回はそんな彼女が語っていたスポーツ選手との結婚やグラビア露出など、意外な共通点を持つ日韓女子アナについて紹介したい。(つづく)
(文=慎 武宏)
前へ
次へ