競技外でのスキャンダルが目立った北京五輪。そのなかでも開会式の内容には、韓国から大きな批判があった。それが韓服(ハンボク)の問題だ。
韓国の伝統民族衣装とされる韓服が、北京五輪の開会式では中国少数民族の伝統衣装として登場したのだ。
これには韓国サイドから大きな批判が起き、韓国外交部当局者も「韓服は世界から認められている韓国の代表的な文化のひとつだ」と、懸念を表明する事態となった。
これが、発端となり韓国では「韓服は韓国の伝統衣装だ」と主張する動きが活発化。それに中国ネット民が噛みつくという流れが定着している。韓国では芸能人や著名人などが韓服の素晴らしさを喧伝する動きを見せるなど、その活動は継続中だ。
そんななか、韓国が新たな韓服アピールを始めた。それが仮想の人物を通して、SNSを中心に韓服の起源を主張する行為だ。
4月4日、ネオバーチャルヒューマン「リア」を活用した「韓服発表プロジェクト」が進行されるとの発表があった。
リアとは2021年12月から活動を始めたネオバーチャルヒューマン。バーチャルインフルエンサー制作会社NEOENTDX所属のバーチャル会社員で、役職はマーケティングチーム長だ。
韓服を着たリアのグラビア、ミュージックビデオなどを制作して韓国固有の伝統衣装である韓服の美しさを世界に知らせる計画であり、海外の有名雑誌などにリアの韓服グラビアを載せて世界中に韓服の地位を知らせる予定だ。
しかし韓国ネット民の間ではビジュアルを重視するあまり、伝統的な韓服ではないという指摘も多い。
「エレガントで気品のある伝統韓服を知らせるべき。下手に改造して肌の露出を増やすなどすれば、韓服本来の魅力が損なわれる。「韓服を宣伝するのは良いことだが、改良した衣装にするのは間違っている」「正直、韓服というより中国の服のように見える。いくら現代的に改良したといえど、韓服そのものの魅力を表せる方向にいってほしい」
未だに決着がつかない中韓の韓服問題。この決着に終止符が打たれることはあるのだろうか。
(文=サーチコリアニュース編集部)
前へ
次へ