俳優イ・ビョンホン独占インタビュー コロナに戦争勃発…映画を追い越す現実世界で僕ができること

2023年01月09日 韓流 #映画 #インタビュー
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「環境はもちろん、そのときの精神状況がどうであれ、僕たち演技者はカメラが回ると役柄や劇中世界に没入できるものなんですよ。そういった心の切り替えや集中力の維持のために、特に意識していることはありませんが、とにかく新型コロナによる環境の変化を言い訳にしたくありませんでした。僕だけではなく、俳優陣やスタッフ全員がそんな気持ちで、取り組んだ作品ですね」

かくして映画は完成し、2021年の第74回カンヌ国際映画祭に公式招待もされたが、その後も新型コロナに行く手を阻まれた。第六波、第七波と続いた新型コロナの流行に邪魔されて韓国公開が二度も延期されたのだ。

ようやく公開されたのが2022年夏。まさに最初から最後まで新型コロナに振り回されながらの飛行の末の着地だったが、韓国では映画PRのためのプロモーション活動もできて全国各地を巡る舞台挨拶もできた。ソウルの舞台挨拶では、見覚えのある日本人ファンたちの姿もあったという。

「ソウルの舞台挨拶で劇場の扉を開くと、すぐに見覚えのある日本のファンの方々の顔が目に飛び込んできました。驚きとともに、韓国に来るまでのご苦労などを思うと有難く、胸が熱くなりました。まだ完全に払拭されたわけではないけど、着実にコロナ前の日常が戻りつつあるんだなとも思いました。韓国と日本を気軽に行き来できるような日常が、ようやく戻って来たとね」

映画『非常宣言』韓国公開時の舞台挨拶の様子(写真提供=BHエンターテインメント)

『非常宣言』の劇中では謎の殺人ウイルスがパニックを起こすが、現実世界では新型コロナが猛威を振るって世界中が大混乱した日々。今改めて振り返ると、撮影現場でのフィクションとテレビで流れる新型コロナのニュースがシンクロした日々でもあったと思うが、だからこそイ・ビョンホンは今、感じることがあるという。

「僕は俳優として何をどうすべきなのか」

 

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