「オ・ヒョンギュは典型的なフィニッシャーです。中盤まで下がってボールを受けようとすることはなく、あくまでもペナルティボックスの中こそが自分の持ち場であると自覚しており、積極的にゴールを狙う。相手とのフィジカルコンタクトを楽しみ、挑戦的な動きで真価を発揮する。相手の挑発や執拗なマークにも屈しない精神的な強さもあります。日本のサッカーファンにわかりやすく伝えるなら、かつて水原三星でもプレーした鄭大世に近いでしょうか。若いのに精神力も強いですよ」
2001年4月12日生まれの21歳。水原三星のU-18でもある梅灘(メタン)高校在学中の2019年に水原三星とプロ契約を交わし、高校生ながらKリーグ・デビューしたオ・ヒョンギュ。
その後、2020年シーズン途中から兵役のため、国軍体育部隊傘下のサッカーチームである金泉尚武(キムチョン・サンム)に入隊。在籍2シーズンの成績は38試合出場7得点だったが、除隊後に復帰した水原三星でポテンシャルが開花することになる。
昨季リーグ戦ではチーム最多の13ゴール(36試合出場)をマーク。チーム総得点(44ゴール)の3分の1に近い数字を記録した。
水原三星は昨季、降格の危機にあったが、宿命のライバルであるFCソウルとのナショナルダービー「スーパーマッチ」では2ゴールをマーク。Kリーグ2(2部)のFC安養(アニャン)との入れ替え戦第2戦では延長後半に劇的な決勝ゴールを決め、チームの1部残留に大きく貢献した。
その勝負強さはクラブ関係者も舌を巻くほど。水原三星のイ・ウノ氏が教えてくれた。