ソウル市が国会に提出した資料によると、2015年6月時点で、法律で耐震対策を義務付けられている建築物28万4409棟のうち、実際に耐震設計が施されているのは25%の7万982棟にすぎないことが判明した。
多くの人が日常的に利用する、学校や区役所などの公共施設の状況もひどい。
ソウル市内にある学校の場合、耐震設計がされているのは2971校中、わずか840校のみ。全体の72%が耐震設計がなされていないため、4校に3校は大地震発生時に多くの被害が生じる可能性があるということになる。
朝鮮半島における最大の地震が起きたのは、1980年1月8日。朝鮮半島北西部の平安北道で発生したM5.3の地震だ。
以降、2003年3月に仁川に近い海域でM5.0、2004年慶尚北道の海域でM5.2、そして2014年4月に忠清南道の海域でM5.1の地震が発生している。
日本に比べるとなんてことない規模と回数かもしれないが、韓国も決して“地震安全地帯”ではないことがわかるだろう。
にもかかわらず、ソウル市のひどすぎる地震対策には、韓国ネット民たちもあきれてしまっているようだ。
「韓国は一度被害を味わってみなければ行動しない。事前に対策を取るような話は韓国では期待できない」「ソウルだから75%なんだよ。ほかの地域なら、90~95%じゃないか?」「手抜き工事のせいで、何もなくても倒壊しているのに……」と、自虐的なコメントが目立った。