韓国のとある女子校の前に、とんでもなく不適切な垂れ幕が掲げられた。その全文は以下の通りだ。
「一人暮らしする厳しい60代のおじいさんと子供を産み、暮らしていく13～20歳の女性を求めています。この車両に来てください」
3月9日、複数の韓国メディアによれば、警察はA氏（59歳）を屋外広告物法違反の容疑で不拘束立件した。屋外広告物法は、わいせつな内容で公序良俗を害する恐れがあったり、青少年の保護・先導を妨げたりする恐れのある広告物は禁止している。
また現行法上、16歳未満の未成年者と性関係を持った19歳以上の成人は、同意の有無を問わず、未成年者擬制強姦罪で処罰される。
そのどちらにも明確に違反するような、ひどい内容だ。
A氏は前日の3月8日15時に女子高の近所に自分のトラックを駐車し、前出の垂れ幕をトラックに掲げたという。それを見た教師たちが警察に通報し、出頭した警察官がA氏を現行犯で逮捕した。
ニュースに触れた韓国のオンライン上では、「完全に狂っている」「これは身元を明らかにしないと危ない」「国際女性デーに何をしているのか」「韓国男性は潜在的な加害者といわれるとムッとしていたが、こういう事件を見ると…」「垂れ幕の業者はこの文章を書いてお金をもらったのか」といった反応が続いた。
今のところ動機は不明だが、韓国で近年、男性の未婚率が急速に上昇していることも遠因かもしれない。
韓国男性の未婚率は、1995年から2015年の20年間で大幅に上がっている。例えば「30～34歳」の未婚率は20年間で19％→56％に。以降も「35～39歳」（7％→33％）、「40～44歳」（3％→23％）と上昇の一途だ。
さらに最近は価値観の多様化、経済的な困難から結婚自体を避ける傾向がさらに加速している。そんな社会的背景が今回の奇行とまったく無関係とは思えない。
いずれにしても、とんでもない垂れ幕を白昼堂々と掲げる異常な事件といえるだろう。女子校の生徒たちに被害がなかったことが不幸中の幸いだ。
（文＝サーチコリアニュース編集部）
前へ
次へ
