「国は駄目かもしれないが、人の温かさはまだ残っている」誤って捨てられた息子の手術代…韓国で“ゴミ山大捜索”

2025年03月08日 社会
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広大な砂漠の中から、1本の針を見つけることは困難だ。ましてや、大量のゴミの中から目的の物を探すことは、精神的にも大きな負担となる。

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だからこそ、韓国の環境美化員たちの行動が多くの称賛を集めている。

世宗(セジョン)市によると、2月24日午前10時頃、世宗市庁資源循環課に1通の電話がかかってきたという。電話をかけたのは60代の女性A氏で、彼女は息子の医療費2600万ウォン(約260万円)を誤ってゴミとして出してしまったという。

廃棄されたゴミは廃棄物集荷場に移送され、埋立てられることを知っていたA氏は、すぐに電話をかけた。彼女の懇願を受け、現金が入っていると思われるゴミは、ひとまず処分を保留されることになった。

しかし、廃棄されたゴミの量は約24トンに及び、とても探し出せる状況ではなかった。A氏自身、ゴミ山からの“救出”を諦めるしかないと思った。

ゴミ山と格闘する環境美化員たち
(写真=世宗市)ゴミ山と格闘する環境美化員たち

環境美化員たちは「息子の手術費」という言葉を聞き、本格的に捜索を開始した。彼らは、ゴミを入れたコンテナボックスを広い空地に移し、その中から紙幣を見つけ出そうとした。

強い圧力がかけられたゴミ袋はほとんどが破れ、中身が混ざり合い、四方八方に散らばっていた。それでも8時間の捜索の末、環境美化員たちはゴミ山の中から5万ウォン札や1万ウォン札を合わせて1828万ウォンを発見した。

残りの現金は見つからなかったものの、十分な成果といえるだろう。

ゴミ山と格闘する環境美化員たち
(写真=世宗市)

この一件は、A氏が市のホームページに感謝の言葉を綴ったことで広く知られ、韓国内で大きな関心を集めている。

オンライン上では「国は駄目かもしれないが、人の温かさはまだ残っている」「感動しました」「ゴミの山を前にしても諦めなかった美化員に拍手を」など、賞賛の声が相次いだ。

ゴミ山から大切な現金を探し出した環境美化員たちの努力に、心からの拍手を送りたい。

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