韓国社会を震撼させた「n番部屋事件」よりも被害者が多く、韓国史上最悪のデジタル性犯罪となった「自警団」のトップ、キム・ノクワン(33)の裁判が始まった。
3月10日、ソウル中央地裁・刑事合議26部(イ・ヒョンギョン部長判事)は、強姦および犯罪組織結成などの容疑で起訴されたキム・ノクワンの1審初公判を開いた。
検察は公判で、起訴事実を説明した後、「犯行内容を考慮すると、キム・ノクワンが今後も児童や青少年を含む不特定多数を標的にした性犯罪に再び走る可能性が極めて高いと判断されるため、位置追跡電子装置の装着と保護観察を命じてほしい」と述べた。
警察によると、キム・ノクワンは2020年5月から2025年1月まで、児童・青少年の性搾取物の制作・配布を目的としたピラミッド型のサイバー性暴力犯罪集団「自警団」を組織し、総責任者である「牧師」として活動していた。
被害者は男女234人に上り、被害者には10代の男女159人(男性57人・女性102人)も含まれていた。
キム・ノクワンは「自警団」内で「牧師→執事→伝道師→予備伝道師」といった階級を定め、弱みを握られた被害者のなかから犯罪に加担する者を組織員として取り込む、「ピラミッド型の連鎖抱え込み方式」を用いていたことが捜査で判明した。
彼は、未成年被害者49人に対する性搾取物1090件を制作し、被害者36人に対する性搾取物を配布したことが明らかになった。また、成人被害者10人を脅迫して、脱衣した写真286点を撮影させたとされている。
さらに、自らが手配した男性(「オフ男」)と性関係を持たなければ写真をばら撒くと脅迫し、自らが「オフ男」を装って9人を強姦した疑いも持たれている。
キム・ノクワンは、被害者の個人情報を拡散すると脅し、被害者2人から計360万ウォン(約36万5000円)を脅し取ったことも伝えられている。
キム・ノクワン側の弁護人は、次回公判で容疑についての立場を明らかにすると述べた。裁判部は次回公判を3月31日14時に指定した。
なお、2019年から2020年まで計73人(未成年者16人を含む)の被害者を出した「博士の部屋」のチョ・ジュビンは、2021年10月に最高裁で懲役42年が確定している。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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