韓国で日頃から対立していたユーチューバーを刺殺した50代ユーチューバーに対し、無期懲役が確定した。
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7月29日、韓国の法曹界によると、最高裁3部(主審:ノ・ギョンピル大法官)は去る6月26日、特定犯罪加重処罰等に関する法律上の報復殺人などの容疑で起訴された50代ユーチューバーのホン氏に対する上告審で、無期懲役を言い渡した原審を確定した。
ホン氏は昨年5月9日午前、釜山(プサン)広域市・蓮堤区(ヨンジェグ)の釜山裁判所総合庁舎前でライブ配信中だった別のユーチューバーA氏を刃物で刺し、殺害した容疑がもたれている。
当時、刃物で刺されたA氏は心肺停止状態で心肺蘇生(CPR)を受け、近隣の病院に搬送されたが、およそ1時間後に息を引き取った。
ホン氏は犯行後、あらかじめ用意していた車に乗って現場から逃走したが、同日中に慶尚北道(キョンサンブクト)慶州(キョンジュ)市内の路上で警察に逮捕された。
ホン氏は2020年から、過去の暴力団経験談、登山など生活コンテンツを中心とするYouTubeチャンネルを運営していた。ただ、コンテンツが類似するユーチューバーや登録者数の近いユーチューバーたちと対立を続けていた。
特にホン氏は2023年7月、A氏が自身と自身の恋人を性的に侮辱する配信を行ったことを理由に、A氏と互いに嘲弄・誹謗する配信を繰り広げた。また、警察署前での暴行など200件にのぼる告訴・告発を行っており、捜査や裁判が進められていた。
ホン氏は自身の暴行事件と関連した裁判が開かれる初日、A氏が裁判所に来ることを予想し、裁判所の前で待ち伏せした。そして、現場でライブ配信を行ったA氏を刃物で複数回刺して殺害した。
その後、あらかじめ準備していたレンタカーに乗って慶州方面に逃走したが、約1時間50分後に警察に逮捕された。
1審はホン氏の容疑を認めて無期懲役を言い渡し、10年間の位置追跡電子装置の装着を命じた。1審の裁判部は「報復犯罪は個人の法益を侵害するだけでなく、国家の刑罰権行使を妨げる結果を招くため、非難の可能性が非常に大きく、より厳重に対応する必要がある」とし、「犯行当時、被害者がユーチューブでライブ配信中だったため、その犯行の様子が生中継され、多くの国民に大きな衝撃と恐怖感を与えた」と判示した。
ホン氏は1審の判決を不服として控訴したが、2審も「量刑を変更するだけの量刑条件の変化はない」として控訴を棄却した。
最高裁も原審の判断に問題はないと判断し、上告を棄却して刑を確定した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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