現役海兵隊員がBB弾を乱射し、犬を殺害、失明させるという事件が韓国で発生した。
加害者の父親が被害者に対して脅迫的な発言を行ったとして、検察に送致されたことが分かった。
7月29日、本サイト提携メディア『時事ジャーナル』の取材によると、慶尚南道(キョンサンナムド)・巨済(コジェ)警察署は、脅迫などの容疑で現役海兵隊員の父親Aの事件を、昌原(チャンウォン)地方検察庁・統営(トンヨン)支庁に送致したことがわかった。
事件が起きたのは6月8日のこと。休暇中だった20代の男性3人(現役海兵隊員2人、民間人1人)は、宿泊していたペンション近くの飲食店の庭に繋がれていた犬4匹に対して、およそ1時間にわたり数百発のBB弾を発射した。
この行為によって1匹がその場で死亡。残った犬たちも深刻なケガを負った。その後、海兵隊員の父親Aが被害者のもとを訪れ、「お前らを皆殺しにしてやる」といった脅迫まがいの言葉を口にし、告訴されたという。
さらに、送検後も被害者への正式な謝罪はなく、SNS上で「一方的に責められている」「真実と異なる」といった“被害者アピール”を展開しているとされる。
被害者の代理人であるナム・オンホ弁護士(法律事務所ヴィンセント)は、「ある加害者は、“被害者が1億ウォン(約1000万円)以上の補償を要求している”という虚偽の内容を、親しい友人限定のSNS投稿を通じて広めている」と明かし、「被害者本人への謝罪ではなく、知人に向けて”ご心配をおかけしました“という表現だけで済ませている」と非難した。
なお、事件の主たる対象であるBB弾乱射に関する調査は、現在も韓国海兵隊と慶尚南道警察庁によって進められている。被害者側はこの2機関に対しては意見書を提出する予定だという。
一方で、今回送致されたAの脅迫容疑については、検察での審理が始まったばかりであるため、現時点で意見書の提出予定はないとのこと。
なお、生き残るも眼球を摘出した犬は事件後、人を極端に避けるようになったという。
見知らぬ人が近づいたり触れたりしようとすると、強い警戒心を示すなど、明らかなトラウマの症状を見せていると被害者側は伝えている。
(記事提供=時事ジャーナル)
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