日本のオカモト株式会社が製造したコンドームが、韓国の3大コンビニ(CU、GS25、セブンイレブン)でコンドーム売上1位を記録した。
韓国メディア『ヘラルド経済』が2017年12月に掲載した記事よると、各メーカーの3大コンビニ占有率はオカモトが34.2%で最も高く、その次に国内メーカーの東亜製薬(20.5%)、メディバイスコリア(8.5%)などが並ぶ。
コンビニはコンドーム小売店の中で最も大きな割合を占める流通網だ。
それだけに、オカモトが韓国コンドーム市場において圧倒的なシェアを誇っていると言っても過言ではないだろう。
特に2012年にギネス認定されたオカモトの「003(ゼロゼロスリー)」は韓国でベストセラーになっているというのだから、少なくとも成人男女にとっては馴染み深い会社のはずだ。
ところが、このような結果に対して、韓国内では「恥ずかしい」「悔しすぎる」といった反応が続出している。
というのも、オカモトは第二次世界大戦当時、日本軍慰安所にコンドームを供給した「戦犯企業」として知られているからだ。
韓国が毛嫌いする戦犯企業のコンドームが韓国で売上1位。なんとも皮肉な話だが、オカモトは昔から英国系企業デュレックス社と共に韓国コンドーム市場シェア1、2位を争うほど高い知名度を誇るメーカーだ。
ただ、2016年に発生した「殺人加湿器事件」によってオクシー社の不買運動が起こり、オクシーの系列会社であるデュレックスが韓国で事業を撤退。
その影響を受け、オカモトが反射的利益を得ているのは自然なことなのだろう。
しかし、世間では「被害者(韓国)が加害者(日本)に力を貸すアイロニーな状況」という声が上がっており、“慰安婦コンドーム”を作ったオカモトの不買運動を呼びかけている。
実は2006年に韓国の市民団体などがオカモトを戦犯企業に規定してから、何度か不買運動が行われていたが、さほど効果はなかった。
一部のドラッグストアはその影響でオカモトコンドームの販売を中止しているが、肝心の3大コンビニはまったく動じず、むしろ「不買運動などの騒ぎは時間が解決してくれる。社会的問題として大きく取り上げられない以上、コンビニ側が自発的に販売しない理由は無い」と言う関係者もいるほどである。
慰安婦問題をめぐって日韓関係が冷え込んでいるいま、はたしてオカモトのコンドームは韓国でどうなるか。
今後の動向を引き続き注目したい。
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