社会には様々な“葛藤”がある。貧富の葛藤に始まり、性別、学歴、世代と、枚挙に暇がないほどだ。ただ最近、韓国が「世界で最も葛藤が深刻な国」との主張が出ている。
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その根拠となったのは、2021年6月にイギリスのキングス・ガレッジが世論調査機関イプソス(Ipsos)に依頼して発表した報告書「Cultural wars around the world: how countries perceive divisions」だ。
同報告書には、全世界28カ国の市民2万3000人余りを対象に、オンラインを通じて2020年12月から2021年1月まで設問調査を行った結果が込められている。主要項目「理念」「貧富」「性別」「学歴」「支持政党」「年齢」「宗教」「都市と農村」「階級」「移住民」「権力」「都会のエリートと普通の人々」の12項目で、それらの項目が自分の国でどれだけ深刻かを問い、その比率を集計した。
その結果、なんと韓国は7項目で「葛藤が深刻だ」と答えた人の比率が世界1位になったという。
韓国が1位(同率含む)になった項目を世界平均と比べてみると、「理念」(平均65%:韓国87%)、「貧富」(平均74%:韓国91%)、「性別」(平均48%:韓国80%)、「学歴」(平均47%:韓国70%)、「支持政党」(平均69%:韓国91%)、「年齢」(平均46%:韓国80%)、「宗教」(平均57%:韓国78%)となった。
世界1位ではないが、「都市と農村」(世界3位)、「階級」(世界2位)といった項目もあり、韓国が「世界で最も葛藤が深刻な国」と呼ばれるのも、仕方がない結果だ。
ただ韓国MBCは、キングス・ガレッジの調査結果を受け止めつつも、2018年にBBCが行った同様の世論調査を根拠に一部反論している。
それによると、韓国の葛藤の深刻度は「貧富」で世界4位、「年齢(世代)」で世界2位、「男女」で世界1位となっており、8項目で3項目だけが上位4位以内という結果だ。キングス・ガレッジの調査ほど「世界で最も葛藤が深刻な国」という感じはしない。
いずれにしても韓国は何かと葛藤が多い国であることは間違いないだろう。
MBCがその原因を中央大学キム・ヌリ教授にインタビューしているので、その回答で締めくくりたい。
「韓国は本当に不思議な国です。それを国民がよくわかっていない。教育から間違っている。原因は様々だが、最も大きな原因は私が思うに、(南北の)“分断”にあります。分断と冷戦体制のなかで韓国は奇形的な国となり、そのなかで生きる人々も病んだ人々になったのです。それが累積され、異常な国となっているのです」
(文=サーチコリアニュース編集部)
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