日本がNHKならば、韓国では公共放送KBSの受信料徴収が国民の生活を圧迫している。
KBSの受信料は、放送法に基づき「テレビ受像機を所持している者」に支払い義務があり、1994年から韓国電力が電気料金とともに徴収している。
このため、例え実際に放送を見ていなくても受信料の支払いが必要となるうえ、電気料金に合わせて強制徴収という形でもある。
こうした徴収方法には国民の大多数が反対意見を寄せており、大統領室が実施したアンケート調査によると、6万件近くの回答の内、96.5%が「分離徴収を望む」結果となった。
韓国国内で徴収方法への不満が蔓延るなか、最近ではとあるジム経営者が「毎月34台のテレビ受信料を徴収されている」とネットに書き込み、大きく物議を醸した。
というのも、そのジムにはトレッドミル(ランニングマシン)ごとにテレビが設置されていたからだ。
テレビ1台当たりの受信料は2500ウォン(日本円=約250円)。そのため、このジムは総額8万5000ウォン(約8500円)の受信料を毎月負担している形となる。
韓国ではすべてのテレビに対して受信料を課しているため、テレビの受信機能を外した場合でも関係ない。そのため、このジムでは34台分の受信料が徴収されていた形になる。
現状では一般家庭すべてのテレビの数を把握するのは難しいため、店舗だけが多く払うはめになっており、多くの経営者サイドからクレームが勃発している。
こうした報道に、韓国ネット民の間では「分離徴収ではなく廃止しろ」「見ない権利をよこせ」「現KBS放送施設及び建物は国家財産であり、国民の税金で建てられたものだ」など、厳しい意見が相次いでいた。
日本も韓国も受信料問題に頭を悩ませるのは変わらないようだ。むしろ、「払いたくない」というのがホンネだろう。
(文=サーチコリアニュース編集部)