韓国産のトマトを日本に輸出するうえで、新たなルールが設けられた。
【注目】日本から持っていくも人気急落「韓国産シャインマスカット」
韓国の農林畜産検疫本部は12月9日、来年1月から、栽培施設内の窓や換気口などの開放された部分に直径1.6mm以下の網を設置した農家が生産したトマトのみ、日本への輸出が可能になると発表した。
その理由は、害虫「トマトキバガ」(Keiferia lycopersicella)だ。トマトキバガは、トマトの葉や茎に被害を与える外来の検疫害虫で、韓国国内では今年3月に京畿道・平沢(ピョンテク)で初めて公式に発見された。その被害を日本に広げないための措置だ。
遵守の必要がある「韓国産トマト生果実などの日本輸出検疫要領告示」は、日本の検疫当局との協議を経て今年6月に制定された。
前述した網の設置だけでなく、収穫の2カ月前から検疫本部によるトラップ調査を通じて、該当する栽培施設や育苗場でトマトキバガの無感染が確認されなければならない。
最終的には、輸出検疫に合格し、トマトキバガに感染していない旨が記載された輸出検疫合格証明書が発行されて初めて、トマトと苗木の日本への輸出が可能となる。
農林畜産検疫本部のキム・ジョンヒ部長は「来年からはトマトキバガに感染していないトマトのみが日本への輸出が可能となるため、検疫本部も全力で支援する」と述べ、「輸出農家でもトマトキバガの防除に継続的に尽力してほしい」と呼びかけた。
韓国産トマトの日本輸出が厳格化されるが、これは将来の輸出拡大を見据えた措置だ。
韓国は毎年、約3400トンのトマトやミニトマトを日本に輸出している。2023年の輸出額は830万9000ドル(約12億5000万円)に達した。これは韓国での生産量全体の約1.2%に相当する数字だという。
そんな日本輸出を中断せずに継続するために「両国の信頼関係に基づき」(キム部長)、まとめられた輸出管理策であるため、韓国側がしっかりと厳守することを期待したい。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
■日本から持っていったのに…「韓国産シャインマスカット」が人気急落のワケ
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