最近、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対する弾劾を強く批判している韓国史の人気講師、チョン・ハンギル氏が内乱扇動の容疑で警察に告発された。
市民団体「司法正義を立て直す市民行動」は2月5日、ソウル西大門(ソデムン)区の警察庁国家捜査本部前で記者会見を開き、チョン氏を内乱扇動および情報通信網法上の虚偽事実流布による名誉毀損の容疑で告発すると発表した。
同市民団体のキム・ハンメ代表は「被告発人であるチョン・ハンギルは、歴史講師としての名声と100万人のフォロワーを持つユーチューバーとしての莫大な影響力を悪用し、12・3内乱事態を擁護するとともに、内乱首謀者である被告人・尹錫悦を庇護している」と主張した。
さらに「弾劾が認められた場合、国民による不服従、憲法機関である憲法裁判所に対する侵害や暴力を正当化する発言を繰り返しており、内乱を扇動した」と非難した。
続けてキム代表は、以前チョン氏がムン・ヒョンベ憲法裁判所長権限代行など一部の憲法裁判官を強く非難したことについても言及し、「断定的な表現を繰り返し、あたかも自身の主張が事実であるかのように多くの国民に広め、4人の憲法裁判官としての社会的評価を著しく低下させた」と述べ、「虚偽事実流布による名誉毀損の責任を負うべきだ」と求めた。
チョン氏は2月1日に釜山(プサン)駅前広場で行われた国家非常集会で壇上に立ち、「国民は不正な裁判官たちの判断に屈しないだろう。国民が憲法裁判所を一掃するだろう」と発言し、物議を醸した。
実際、このチョン氏の発言を受け、2月3日には40代の男性ネットユーザーがYouTubeのコメントに「チョン・ハンギル先生の『一掃しよう』という言葉に座り込んで泣いた。手製爆弾を準備中だ」と書き込み、警察が捜査に着手する事態となった。
このネットユーザーは警察に自首し、「実際に爆弾テロを行う意図はなく、冗談半分でコメントを書いた」と供述したと伝えられている。
一方、チョン氏は同日、『聯合ニュース』との通話で「『憲法裁判所を一掃する』という発言は、暴力的に占拠するという意味ではない」と釈明し、「国民の気持ちと意思を嵐のように憲法裁判官たちに伝えるという意味だ」と説明した。
さらに、市民団体が虚偽事実流布による名誉毀損の容疑で自分を告発したことについても、「すでに報道された内容について話しただけであり、虚偽の事実を主張したことはない」と反論した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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